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「ディバイン――」 その時、荒涼とした大地に凛とした声が響き渡った――ような気がした。 『本日は、クラナガン発特急206号線にご乗車頂き、誠にありがとうございます』 まるで押し寿司のように隙間なく乗客の詰め込まれたリニアレール車両内に、アナウンスの平坦な声が浸透していく。 停車予定に無い駅で突如停車し、その後一向に動き出す気配の無い列車に業を煮やし始めていた乗客達は、一字一句聞き洩らすまいとするかのようにアナウンスに集中する。 『只今前方の山岳貨物線にトラブルが発生しており、その影響により当列車も現在運行を見合わせております。 現場では現在時空管理局職員が全力で問題解決に当たっており、状況が改善し次第当列車も運行を再開致しますので、今暫くお待ち下さい。 お急ぎのお客様には大変ご迷惑をお掛けしますが、ご理解とご協力をお願い致します』 アナウンスの言葉は半時間前に告げられたものと一字一句だった、同じ内容の放送を既に三回以上も繰り返し聞かされている乗客達の顔に落胆の色が浮かぶ。 この何も無い辺境の駅に押し留められてから二時間が経とうとしている、一体いつになったら走り出すのか……乗客達の不満は限界に達しようとしていた。 不穏で剣呑な空気が列車中に蔓延し、子供は泣き叫び、堪え性の無い大人は露骨に愚痴を零し、そして比較的分別のある者も苛立ったように眉間にしわを寄せている。 「一体いつまで待たせるつもりなんだ」 「ママー、電車いつになったら動くのー?」 「管理局なんだからさっさと仕事しなさいよ。損をするのはいつも私達市民なんだから」 「他の世界にばかり力を入れて、俺達地元はいつも後回しだ。これだから管理局は……!」 足止めされて苛立つ乗客達が好き勝手に不平不満を口にしているその頃、話題の「全力で問題解決中の現場の管理局職員」達は――、 「ラケェェェテン、ハンマァァァァーーーッ!!」 ――戦っていた。 「紫電、一閃ッ!」 ――闘っていた。 真紅のドレスを纏う少女、ヴィータの鉄槌が敵を叩き潰し、紫色の甲冑に身を包む女性、シグナムの長剣が敵を斬り捨てる。 空は泣いていた、空は哭いていた。 撒き散らされる無数の破片が涙のように地上に降り注ぎ、両断された敵の断末魔の爆発が慟哭のように大気を震わせる。 群れをなして蒼穹に蠢く機械仕掛けの怪鳥、AMFの鎧を纏い質量兵器で武装した魔導師にとっての最悪の敵――ガジェット・ドローンⅡ型。 しかし悠久の時を越え数多の戦場を駆け抜けた歴戦の戦士達の猛攻の前には、そのような〝子供騙し〟など足止め程度の意味も為さなかった。 爆発音が怒号のように山間に轟き、吹き荒ぶ灼熱の風が空を紅蓮色に染め上げる中、二人の騎士は戦場を翔け抜ける。 そして――、 「――バスター!!」 ――怒号と共に撃ち放たれた桜色の閃光が、ガジェットⅡ型の群れを纏めて呑み込んだ。 空を突ら抜く破壊的な光の奔流、砲撃魔法ディバインバスターに撃ち抜かれたガジェットⅡ型は、爆発することすらも許されずに一瞬で蒸発消滅していく。 出力制限の鎖に繋がれようと、管理局の誇るエースオブエース、高町なのはの砲撃は一撃必殺――その看板を誇示するかのように、白い魔女は圧倒的な力と共に戦場に君臨する。 スバル達がリニアレール奪還に奮戦しているその頃、なのは達隊長勢もまた、空の上で戦っていた。 だん――激烈な踏み込みにリニアレールの車両が大きく震撼した。 弾丸のように床を疾駆するスバルに槍を携えたエリオが追走し、車両の奥に鎮座する巨大な球体――ガジェットⅢ型を目指して真っすぐに突進する。 魔法による攻撃や身体強化を無効化されているとはいえ、スバルもエリオも、生身での戦闘に関してもかなりの「性能」を自負していた。 〝戦うために生まれた〟生命……それが戦闘機人、それが人造魔導師。 破壊の意思を秘めた鋼の拳と刃金の切っ先は、あらゆる魔力結合を打ち消すAMFの結界に囚われても尚、必殺の看板を下ろすことなく己の道を突き進む。。 ローラーブーツのサスペンションを軋ませ、籠手に覆われた右腕を振り上げながら、スバルが大きく跳躍した。 敵の頭上から拳を繰り出すスバルに合わせるように、エリオも捻りを加えながら槍を突き出す。 「「ストライクドライバー!!」」 空中から放たれるスバルの打撃と、地上から撃ち込まれるエリオの刺突が、怒号と共にガジェットⅢ型の巨体に叩き込まれる――が、 「痛っ……何これ、硬っ!?」 「駄目だ……穂先の先っちょすらも通っていない!」 二人の渾身の一撃を受けながら、ガジェットⅢ型は全くの無傷だった。 何という面の皮の厚さ……出鱈目とも言える敵の重装甲にスバルが瞠目しエリオが歯噛みする中、ガジェットⅢ型が独楽のようにその場で回転を始める。 まわる、回る、周る、廻る……高速かつ無秩序に乱回転することで更に硬度を上げたガジェットⅢ型の装甲が、まるで反発する磁石のようにスバルとエリオを弾き飛ばす。 (二人とも、危ないからちょっと離れてなさい!) 踏鞴を踏みながらも体勢を立て直すスバル達の頭の中に、ティアナの声が響き渡る。 反射的にガジェットⅢ型から二人が飛び退いた、その刹那、 「ヴァリアブル・ファントムブレイザー!!」 まるで巨大な杭が打ち込まれるかのように、橙色の光の奔流が車両の屋根を突き破り、ガジェットⅢ型の背中を直撃する。 「ティア!!」 「ティアナさん!?」 屋根に穿たれた大穴の向こうに見知った人影を確認し、スバルとエリオがその名を叫ぶ。 多重弾殻砲撃――ティアナは対ガジェットⅠ型戦の際に自身が発見したAMF攻略法を、今度は砲撃魔法に応用した。 二挺拳銃型という己のデバイスの特性を生かし、片方で砲撃魔法の術式を構成しながら、同時にもう片方で弾殻を生成。 更に弾丸全体を殻で覆うのではなく帯のようなもので包み込むように外殻を形成することで、砲撃という〝どこまでものび続ける弾丸〟への応用を可能にしたのだ。 外殻維持に魔力を割かれる分威力は落ちるが、砲撃はAMFの結界を貫き、その中心に護られた目標へ確実に届く。 しかし代償が無い訳ではない……ハッキングという用途外の運用に加え多重弾殻砲撃という無茶を強行した結果、クロスミラージュの演算回路は限界に達していた。 《Circuit overloaded. System down》 「お疲れ様、クロスミラージュ。ゆっくり休んでて」 力尽きたように沈黙するデバイスに労いの声を掛け、ティアナは屋根の残骸とガジェットⅢ型の転がる床の上へと降り立った。 車両を覆うAMFの結界は消滅し、瓦礫に埋もれたガジェットⅢ型は一向に動き出す気配は無い。 「ティア凄い! 今のは本当に必殺技っぽかった!!」 「流石です、ティアナさん!」 自分達の苦戦した強敵をあっさりと沈黙させたティアナの手腕に、スバルとエリオが惜しみない喝采を送る。 ただでさえAAランク指定の多重弾殻射撃、それを――射撃と同系統の砲撃魔法とはいえ――「別の魔法」に応用しようとすれば、当然ながら難易度は急激に跳ね上がる。 その超弩級高等魔法をBランクに昇格したばかりのティアナが平然と使いこなしているという異常に、気付いた者はこの時誰一人としていなかった。 その時、床に力なく垂れるガジェットⅢ型の触手が、冬眠から目覚めた蛇のように不気味に動き始めた。 逆三角形に並んだガジェットⅢ型の三つ目――光線の発射口も兼ねたセンサーレンズに、鬼火のような光が淡く灯る。 「皆さん! まだ終わってません!!」 逸早く異常に気付いたキャロが警告の声を発した瞬間、ガジェットⅢ型が動き出した。 光が集う、光が集う、光が集う……ガジェットⅢ型の三つ目の光に吸い寄せられるかのように、魔力の光が螺旋を描いて集束していく。 水色の光が、薄桃色の光が、橙色の光が――エリオとキャロ、そしてティアナの魔法の残滓もまた、集束する魔力の渦の中に引き込まれていく。 「まさか……集束砲!?」 青ざめた顔で呟くティアナの言葉に、スバル達の表情が愕然と凍りついた。 大気中に拡散した使用済みの魔力を再度実戦レベルで集束させるには、Sランク以上の技術を必要とする。 その超高等魔法を機械が平然と駆使するなど……出鱈目にも程がある! ガジェットⅢ型の眼前に集束する光は次第にその輝きを増し、そして次の瞬間、荒れ狂う光の奔流がスバル達へと解き放たれた。 迫り来る破壊の光に、デバイスを失ったティアナの前にはスバルが、魔力切れとなったエリオの前にはキャロが盾のようにそれぞれ立ち塞がり、バリア系の防御魔法を発動する。 展開された青と薄桃色の魔力の壁がガジェットⅢ型の砲撃を受け止め……きれない!? 濁流のように容赦なく押し寄せる魔力の奔流の前に二枚の防御陣は悲鳴のような音を立ててひび割れ、生じた亀裂は蜘蛛の巣が広がるように防御陣全体を侵食していく。 刹那、崩壊を始める二枚の防御陣を更に護るかのように、橙色の魔力光を纏う防御陣が出現した。 いつの間にかスバルとキャロの背中にティアナが仁王立ちし、二人の隙間を潜るように右腕をのばしている。 突き出されたティアナの右手には、クロスミラージュの二挺拳銃とは異なる〝第三の銃〟が握られていた。 アンカーガン――クロスミラージュを支給される以前、つまりつい数時間前までティアナが愛用していた、自作の拳銃型デバイスである。 「備えあれば憂いなし……ってね!」 ティアナの怒号と共に橙色の防御陣が眩い魔力光を放つ、同時にスバルとキャロも己の防御陣に渾身の魔力を注ぎ込んだ。 三枚の魔力陣はガジェットⅢ型の砲撃と真正面から拮抗し、そして光の奔流の消滅と共に弾けるように消滅した。 安堵の表情で息を吐くスバル達三人の傍を、赤い影が疾風のように駆け抜ける。 自身の身長を超える蒼い大型の槍を両手で握り、ガジェットⅢ型へと一直線に突き進む小柄な影――エリオだ。 AMFの結界の消えた今ならば、自分達魔導師は魔法が使える。 自身の魔力こそ使い切ってしまったが、自分にはまだカートリッジが残っている。 なのはは言っていた……どんな魔法にも長所と短所が存在し、「万能無敵の切り札」などあり得ないと。 フェイトが教えてくれた……砲撃魔法は絶大な威力を誇る反面、充填時と砲撃直後は致命的な隙を生むと! 「エリオ君!」 三人の中でただ一人、エリオの意図に気付いたキャロがバリアジャケットを脱ぎ捨て愛しい人へと投げ渡した。 キャロ自身には戦う力はない、誰かに力を託し与えることしか出来ない。 逆に言えば、キャロには力がある……魔法に己の思いを託し、戦う者に力を与え、大切な人を守り助ける為の力が。 故にキャロはエリオに託す、力を、思いを、自分の全てを戦う者に捧げる! 「ツインブースト! スラッシュアンドストライク!!」 キャロの祝詞が車両内に響く中、受け取ったバリアジャケットをマントのように肩に羽織り、エリオはカートリッジをロードした。 デバイスの刃の根元がスライドし、空薬莢が三本同時に吐き出される。 ストラーダの魔導回路内を奔り回る膨大な魔力を、エリオは〝デバイスから体内へ〟取り込んだ。 普段魔法を発動する時、体内からデバイスへ魔力を流し込むプロセスの、ちょうど逆の要領で。 骨が軋む、肉が切り裂かれる、臓物が沸騰する、神経が焼き切れる……無理矢理取り込んだ異質な魔力が、エリオの身体を内側から蹂躙する。 「シュタール――」 体内を無秩序に暴れ狂う魔力に身体が拒絶反応を起こす中、エリオは己に鞭打ち高速機動魔法を発動、一瞬でガジェットⅢ型の眼前まで移動する。 「――メッサー!!」 迸る電光を穂先に纏い獣のように唸る愛槍を、エリオが咆哮と共に敵へ突き出したその時、まるで大口を開けるかのようにガジェットⅢ型の前面装甲が大きく展開した。 大きく口を開けたガジェットⅢ型の中から、太い円筒状の何かが舌のように迫り出す。 ――ミサイル! エリオが戦慄に目を見開いたその時には、ミサイルは多量の噴射煙と共にガジェットⅢ型の口内から吐き出されていた。 高速で撃ち出された金属とセラミックと爆薬の塊が突き刺さるように鳩尾を直撃し、鼓膜を突き破るような轟音と紅蓮の炎が零距離からエリオを襲う。 「う、わぁああっ!?」 キャロのバリアジャケットに護られ、エリオ自身にダメージは無い……が、爆発の衝撃で吹き飛ばされた小さな身体は壁を突き破り、エリオは車両の外へと投げ出された。 「エリオ君!?」 中空に投げ出されるエリオの姿に、キャロが短く悲鳴を上げる。 エリオを追うように壁の大穴へと走るキャロの傍を、白い影が追い抜いた――スバルだ。 マッハキャリバーのアクセルを全開に傾け、加速した勢いをそのままに大穴の向こうへと躊躇なくダイブ。 まるでカタパルトから射出されたかのように勢い良く空中に飛び出したスバルの鋼の右手が、落下を始めるエリオの手首を掴まえた。 手首のタービンが唸りを上げて高速回転し、エリオの身体を螺旋の風が包み込む。 「エリオ……ちょっと歯ぁ喰い縛ってて!」 言いながらスバルはエリオを握る右腕を大きく振り被り、 「リボルバーシュート!!」 怒号と共に右腕に渦巻く魔力の風を〝エリオごと〟撃ち出した。 衝撃波に吹き飛ばされたエリオの身体が――床に強かに全身を打ちつけながら――車両内に帰還する……が、逆にスバルの身体は反動でリニアレールから遠く突き放される。 何の足場も無い空の上では、当然リニアレールまでの道も無い。 だが、問題ない……道が無ければ作れば良い、その為の魔法が自分にはある。 「ウィングロード!!」 スバルの怒号が谷間に木霊し、足元に展開された魔方陣から光の道が列車へとのびる。 届け……ローラーブーツを全力で噴かし、矢のように突き進むウィングロードの上を疾走しながら、スバルは祈るように呟いた。 自分はまだ何も出来ていない、自分の拳はまだ天に届いてすらいない。 「届けええええええええええっ!!」 スバルの絶叫に応えるように、ウィングロードは更に加速し――次の瞬間、まるで風船が割れるかのように、突如音を立てて弾け散った。 AMF……スバルの――そして車両内からスバルを見守っていた全員の――瞳が絶望に凍りついた。 おちる、落ちる、墜ちる、堕ちる……翼を失った剥き出しの肢体を重力の鎖に絡め捕られ、スバルは暗い闇の底へとゆっくりと堕ちていく。 自分の掌はもう何も掴めないのか、自分の拳はもうどこにも届かないのか? 足掻くように空へとのばされた右腕は空しく空を切り、縋るように口に出た問いに答える者は誰もいない。 しかし、次の瞬間――まるで虚空を貫くように白い閃光がティアナ達の目の前を垂直に駆け抜け、、 「ううん、ちゃんと届いてたよ」 ――青いグローブに包まれた暖かい左手が、スバルの右手首をしっかりと掴まえていた。 ギシリ……と金属の軋むような音が、スバルの頭上で小さく響く。 糸が垂れていた。 刃物とワイヤーを繋ぎ合せたような奇妙で物騒な糸が、スバルの目の前に垂れ下がっていた。 見覚えがある……連結刃形態に可変する、ライトニング隊副隊長シグナムの長剣型デバイス、これはその刀身だ。 血が滴っていた。 スバルの手首を掴む掌とは反対の腕、ゆらゆらと振り子のように揺れる連結刃の「命綱」を握る右手から、血の滴が青いグローブを赤く染めながら止めなく滴り落ちていた。 そして血に染まる右腕と、スバルを掴まえる左腕の繋がる先には――、 「遅くなってごめんね、助けに来たよ」 そう言ってスバルに笑いかける、憧れのエースの顔があった。 連結刃の「命綱」の続く先――リニアレールの屋根の上で、足を踏ん張る二つの人影がある。 シグナムとヴィータ――二人の前線部隊副隊長が、魔法を封じられたAMFの結界の中、己の腕力と体力を総動員してなのは達二人の体重を支えていた。 「往けるか、ヴィータ」 「応よ、シグナム!!」 シグナムの音頭にヴィータが応え、二人の騎士は「命綱の柄」を握る両手に力を込める。 「「でぇえりゃああああああああああああああああああああああっ!!」」 雄々しい咆哮を轟かせながら、シグナムとヴィータは長剣の柄を思い切り振り上げた。 崖下のなのは達がまるで釣り上げられた魚のようにシグナム達の眼前まで引っ張り上げられ……勢い治まらず、二人の頭上を越えて空中高くに投げ飛ばされる。 「レイジングハート、セットアップ!」 連結刃を手放した右掌の中に、なのはは己の相棒を顕現させる。 血塗れの右手に握られる魔導師杖型デバイス、双頭槍の穂先にも似たその黄金色の頭部の先端に、桜色の魔力光が集束する。 「ディバインバスター!」 抜き撃ちで放たれたなのはの砲撃が、AMFの結界を突ら抜きながら眼下のガジェットⅢ型を直撃する……が、 「そんな……なのはさんの砲撃でも全然効いてない」 天空を穿つ破壊的な光の奔流を平然と受け止めるガジェットⅢ型、その異常な耐久力にスバルが愕然とした表情で呻き声を上げる。 しかしなのはは涼しい顔で眼下の敵を一瞥し、そしてスバルへと視線を向けた。 「征って、スバル」 唐突に紡がれたなのはの言葉。 短くも絶対的な信頼の籠められたその科白を耳にした瞬間、スバルは反射的に理解した。 なのはは敵を倒す為に撃ったのではない。 天地を繋ぐこの砲撃の光は、敵と自分を繋ぐ「道」……戦場に舞い戻る自分の為になのはが用意した最高級の「花道」なのだ。 なのはの左手に掴まえられていた右手首が解放され、偽りの無重力が身を包み込む。 スバルはなのはを見た。 連結刃を命綱代わりにしたリカバリーなどという荒技をやらかした破天荒な師匠は、相変わらず不安の二文字とは無縁な笑顔で自分を見つめている。 完全に自分を信じてくれている……なのはの思いに気付いた瞬間、スバルの中の不安や絶望、そういった「後ろ向きな考え」は消え去った。 自分はなのはを信じている、自分を信じるなのはを信じている。 だから自分を信じられる、なのはの信じる自分を信じられる。 恐れるものなど、何も無い。 「征ってきます」 なのはの笑顔に短く応え、スバルは砲撃の「道」を駆け下りた。 余計な言葉など必要ない……この「道」の真下にいる敵を全力で叩き潰す、それがなのはの信頼に応える唯一にして絶対の道だと知っているから。 ――IS発動、振動破砕! スバルの瞳が金色に変わり、魔法・螺旋力に続く第三の力――「兵器」として〝組み込まれた〟破壊の力が解き放たれる。 「振動拳!!」 怒号と共に振り抜かれたスバルの拳と、高速回転するガジェットⅢ型の装甲が激突し、火花を散らして激しくせめぎ合う。 一瞬の拮抗の後、スバルの身体がティアナ達の元へと弾き飛ばされた。 「「「スバル(*1)!!」」」 駆け寄ろうとするティアナ達三人を片手で制し、スバルは目の前の敵を油断なく睨みつける。 時を同じくして、ガジェットⅢ型もまた回転を止めていた。 すり鉢状に陥没したガジェットⅢ型の頭頂部、その中央にはスバルの拳の跡がくっきりと刻まれている。 ガジェットⅢ型の前面に再び魔力の粒子が集い始める。 水色と桜色、そして僅かな青色の光が渦を描いて回り、巡り、そして少しずつその輝きを増していく。 集束砲が来る……徐々に巨大化する色鮮やかな魔力光の塊を前に、スバルは懐に右手を突っ込んだ。 アンダーウェアの下から引き出した掌には、細いチェーンに繋がれた金色のペンダント――コアドリルが握られている。 まるで花開くかのように魔力塊が弾け、破壊的な光の奔流が撃ち放たれる。 同時にスバルもローラーブーツを全力で噴かし、ガジェットⅢ型へ突進を開始していた。 「うおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 咆哮と共に振り抜かれたスバルの拳と、ガジェットⅢ型の砲撃が激突する。 力は互角……押し迫る砲撃の壁と、それを打ち砕くべく捻じ込まれるスバルの拳は完全に拮抗し、一進一退の膠着状態を保ちながら車両中央で静止している。 否……金色の瞳に覚悟の焔を灯しながら、スバルは拳に更に力を込めた。 右手に握るコアドリルが、光を放ちながらゆっくりと回り始める。 思い出せスバル、自分を誰だと思っている。 自分の拳は天を突く拳だ、如何なる壁が立ち塞がろうとも打ち砕くのが自分の拳だ。 この程度の砲撃など、この程度の壁など、自分の拳の敵ではない! 回転するコアドリルの先端が光の壁を削り崩し、その度にスバルの身体は前に進む。 一歩ずつ、ゆっくりとだが確実に砲撃の壁を掘り進み、そして遂に、スバルは敵の眼前まで辿り着いた。 「コアドリルインパクト!!」 狼狽したように三つ目を明滅させるガジェットⅢ型の鼻面に、スバルは渾身の力を込めてコアドリルを握る右拳を叩き込んだ。 「スピン……オン!!」 怒号と共に捻り込まれるコアドリルを通じて、螺旋力の奔流が敵の体内に流し込まれる。 ガジェットⅢ型の球体が一瞬風船のように膨張し、まるでザクロの実が弾けるように爆破四散した。 「あたしを誰だと思っている!!」 身を焙る灼熱の風に額の鉢巻を遊ばせながら、スバルは雄々しく啖呵を切った。 残存敵戦力ゼロ、自軍の被害軽微――山岳リニアレール奪還任務、ミッションコンプリート。 天元突破リリカルなのはSpiral 第10.5話「初めて会っていきなりだけど、一緒に頑張ろうね」(了) 追加報告――、 ムガンが――そして恐らくガジェットも――狙っていたと推測される積荷、9と刻印されたレリックケースは、スターズ隊二人の素通りした第七車両でその後無事回収された。 結果だけに着目すれば、スバル達新人前線部隊の初任務は大成功だと言えるだろう……が、しかしそれまでの「過程」には、些かどころかかなりの問題を孕んでいた。 曰く、使用法不適切で新品のデバイスを早速壊した。 曰く、調子に乗って車両一つを消し炭に変えた。 曰く、頭に血が昇り結果魔力切れになった。 そして曰く……何も考えずにただ暴れ回った。 そんな部下達の不始末を本来叱責するべき立場にいる筈のなのはは、その頃……、 「なのは! 手前ぇまだその突撃癖抜けてなかったのかよ!?」 「レヴァンティンを命綱代わりに使うなど……貴様一体私のデバイスを何だと思っている!?」 烈火の如く怒り狂う副隊長二人による、雷の嵐に晒されていた。 「あうぅ……ご、ごめんなさい! ヴィータちゃん、シグナムさん!!」 半泣きの表情を浮かべて必死に二人に謝るなのはの後姿からは、エースオブエースの威厳など微塵も感じられなかったことは言うまでもない。 戻る 目次へ 次へ
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【作品名】二次元キャラを牧場で飼い慣らすスレ 【妄想属性】エロパロ+憶測 【名前】弱すぎて戦力に入れてもらえなかった人 【属性】本名を出すとファンに怒られそうなのでこういう名前でしか出せない人 【大きさ】男子高校生並み 【攻撃力】腕力は達人並み 剣:一撃で青銅の像や、青銅の槍による一斉攻撃が全く通じない肥満体のオーク鬼をぶった切れる 数百人の兵士が放つ無数に飛んでくる矢の雨を全部叩き斬って進める サブマシンガン:サブマシンガン並み 【防御力】石壁をぶち抜いて吹っ飛ばされても多少痛がるだけでピンピンしている 【素早さ】一瞬で青銅製のゴーレム5人をぶった切れる、早すぎて常人には納刀の瞬間しか見えない 鍛えた人程度では返り討ちにされるオーク鬼2体とすれ違った瞬間に2体とも斬り殺せる 移動速度は達人よりかなり早い、馬の急ぎ足くらいは出る 助走付ければ2階の屋根にジャンプして飛び乗れる 1㎞くらい先から数百人の兵士が放つ矢の雨を薙ぎ払って被弾せずに進める(数mの至近距離から射かけられたら回避できず当たる) 数十m先から発射されたマシンガンの弾丸を発射後に回避できる 【特殊能力】もう考慮されているので除外 【長所】けっこう高いスペック 【短所】原作ファンが見たらクローンレイナーレ以上にブチ切れそうなふざけた設定 【戦法】頑張る 【備考】どうしても知りたい人は第11牧場参照、読んだ後どんな感想を抱いても当方は一切責任を取らないのでご了承下さい 二次元牧場はこいつ相手にタイマンで余裕勝ち出来るような奴らが最下層クラスで その最下層クラスを寝っ転がってマンガ読みながら倒せるような緑色のチャンネーがそこら辺の野良猫か鳩くらいわんさかいて そんな緑色ネーチャンとか既に参戦してるクローンレイナーレに匹敵するような強さでもまだ半人前くらいの水準であり そうした半人前どもをマンモスマン対レオパルドン並みの速さでKOできるような奴がようやく中堅扱いされ そういった中堅レベルの連中すら軽く一蹴できるエリート級の職員が自治体を作れるほどいる なお別に収入や牧場内での地位が高いからと言ってリアルファイトも強いというわけではなく、 中堅クラスの奴がクローンレイナーレに瞬殺されるくらいの強さの奴に従うこともザラ ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 185 ◆oMEt3UVXs2 2018/02/17(土) 17 05 01.14ID pD+ZLF0C 弱すぎて戦力に入れてもらえなかった人考察 簡易 青銅の像破壊可能な剣 サブマシンガン所持 石壁破壊級防御 数十mからの音速反応 自動車の壁上は無理 △ミラージュ・フォン・ブラウン 硬い △若林寸三 同上 ○少年ガンガン 攻撃耐えて勝ち △どこかでみた道具、二 速い △檜山しんご 硬い ○ステファン=ロード サブマシンガン撃ち続ければ勝てる ○暗殺者田中 同上 △123456789 硬い ○A・クリストファー 先手とってサブマシンガン勝ち 負けてないしこのぐらいでいいか ミラージュ・フォン・ブラウン=若林寸三=弱すぎて戦力に入れてもらえなかった人
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【名前】 バラマンモス 【読み方】 ばらまんもす 【声】 千田義正 【登場作品】 超力戦隊オーレンジャー 【登場話】 第35話「過激な爆弾野郎」 【所属】 マシン帝国バラノイア 【分類】 マシン獣 【モチーフ】 マンモス 【詳細】 「ボンバー・ザ・グレート命」をモットーにするマシン獣。 巨大なマシン獣では珍しくしゃべる事が出来、最初から巨大サイズで製作されたのか出現時にアチャ・コチャが乗っていた為、あらかじめ巨大化した状態だったかは不明。 その直前に放たれたミサイルの不発弾の対応に追われ、満足に戦えないブロッカーロボを圧倒。 だが、不発弾は桃によって解体されオーブロッカーの反撃で怯み、最期はツインブロッケンクラッシュを受け爆散した。 【余談 デザイナー・阿部統氏によれば、「『玉乗りしているゾウ』がモチーフ」らしい(『百化繚乱[下之巻]』より)。
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登録日:2009/09/03 Thu 20 09 18 更新日:2024/05/30 Thu 23 42 47NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 1978年 70年代特撮ヒーロー Earth_51778 HAHAHA…FUHAHAHA!FUHAHAHA! Supaidaman ※水曜夜19時30分です。 あどけない子供の命を脅かす鉄十字団、許せんッ! すり替えておいたのさ! たわけた歌 アメコミ キノコ狩りの男 スパイダーマッ! スパイダーマン チェンジ!レオパルドン テレビ東京 マーベラー マーベル・コミックス レオパルドン ワイヤーアクション 一撃必殺 一時期は封印作品 上原正三 不死身の男 古賀弘文 君はなぜ戦い続けるのか 命を懸けて 地獄からの使者 地獄からの使者、スパイダーマッ! 地獄から来た男 大平透 大東京の停電を阻止する男 孤独な少年のために戦う男 宇宙塩を味噌鰤 安藤三男 封印作品 少年の勇気に希望を見た男 少年の友達 巨大ロボット 復讐 復讐に燃える男 悪のカラクリを粉砕する男 情け無用の男 東映 格闘技世界チャンピオン 案外鬱展開が多い男! 物言わぬ動物の愛に泣く男 特撮 約束に命を懸ける男 藤堂新二 蜘蛛男 血は人間の絆、愛の証!愛のために血を流す男! 親の愛に泣く男 鉄十字キラー 鉄十字団 鬱展開 \シュタッ/ 「誰だお前は!」 「地獄からの使者、スパイダーマッ!」 『スパイダーマン』は、1978年(昭和53年)5月17日から1979年(昭和54年)3月14日にかけて全41話が放送された東映制作のテレビドラマ。劇場版も製作されている。 目次 ◆概要 ◆評価 ◆ストーリー ◆この作品におけるスパイダーマン―[主な例]― ◆登場人物【スパイダーマンと仲間たち】 【鉄十字団】 ◎スパイダーマンのメカ◇マーベラー ◇レオパルドン ◆本編以後の登場ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ 原作コミック ゲームウォーズ その他 ◆東映特撮youtubeofficialでの配信は絶望的 ◆概要 『仮面ライダー』などの特撮作品を制作する東映と、『スパイダーマン』などのアメリカンコミックを発行するマーベル・コミックスの「3年間に渡り、お互いのキャラクターを自由に使用してよい」という契約がきっかけで生まれた。 当初は現代にタイムスリップしたヤマトタケルを主人公とし、脇役としてスパイダーマンを登場させる作品を作る予定であったが、紆余曲折を経た結果、スパイダーマンを主役にした現在の形に仕上がった。 池上遼一版と同様、本作では日本人がスパイダーマンに変身している。 最大の特徴として、スパイダーマンは本作独自の巨大ロボット・レオパルドンに搭乗し、巨大化した敵と戦うという点がある。その他、スパイダーマンのオリジンやヴィランなども原作とは全く異なる独自のものとなっている。 先述の契約期間が切れたこともあって、版権の都合上ソフト化には恵まれず、ビデオが一本(*1)、2005年にDVD-BOXセットが発売された程度となっている。 2009年以降はマーベルの公式サイトで無料配信されていたが、残念ながら現在は配信終了してしまっている。 実は、東映のお家芸である巨大ロボ+等身大ヒーローの元祖でもある。 レオパルドンの成功を受けて、後年作られた『バトルフィーバーJ』などのスーパー戦隊シリーズでもいわゆる「巨大戦」が取り入れられることとなり、 レオパルドンに存在した様々な問題点も現場の知恵と経験によって徐々に改善されていった。 放映した東京12チャンネル(現在のテレビ東京)がネットワークを組む前だったため(*2)、同時ネットした放送局はなかった(*3)。 ◆評価 原作者のスタン・リーからは好評で、このようなコメントを残している。 「世界各国でスパイダーマンが製作されているが、日本のものは特に(特撮技術が)すばらしい。レオパルドンは別として…」 唯一批判的なレオパルドンに関しても世界観が異なるスパイダーマンに出したことが気に入らなかっただけらしく、 レオパルドンそのものには「とてもかっこいいロボットだった」とこれまた好意的なコメントをしている。 そのインタビューの最後には日本版スパイダーマンが登場。「Father!(父さん!)」と呼んだ彼にリー氏も「My son!(息子よ!)」と熱い抱擁をかわし、共にポーズを取るニクいシチュエーションを見せた。 長い間、東映が勝手に考えたレオパルドンの設定にマーベルスタッフが激怒した……という話が都市伝説的に信じられてきたが、 実際は商業的に成功させる為に必要な要素として、そこそこの理解はされていたという。 そして、実際にレオパルドンは商業的に大成功を納めた訳である。 またマーベル側もCG技術が完成していなかった時代にスパイダーマンのイメージをほぼ完璧に再現してみせたと絶賛している。 ちなみに、「本家でよくやる腰を深く落とした印象的なポーズは、東映版からの逆輸入である」という長年言われてきた話は、実は完全な間違いなので注意。原作にも東映版以前からこのポーズが見られた。 スタンに評価されたとされるアクション自体に関しても、実は東映版が放送される以前に本国で放送されていた実写ドラマの踏襲という指摘もある。いずれにしろ、更なる調査が必要だろう。 ただし、アクションの完成度や多彩さドラマ自体の面白さは東映版の圧勝というのはMARVEL公式の配信で試聴した新世紀の本国ファンも認めている所。 英語では単純に「Japanese Spriderman」と呼ばれることが多いが、日本語名をローマ字表記した「Supaidaman」の愛称でも呼ばれている。 レオパルドンに乗ることや銃火器を使用することが他のスパイダーマンに無い個性としてネタにされている模様。 レオパルドンや名乗り口上など、いろいろとネタにされている東映版スパイダーマン。 しかしストーリーの大筋そのものは基本的に本家以上に重い。 最終的に明るいオチで締められる話もあるのだが、ほとんどのストーリー展開そのものはとてもじゃないがハードすぎて笑いの種にできない場合が圧倒的に多い。 というか救いのない話のみでまとめられた池上版とは違い、スパイダーマンがハッキリと報われている点に加えてなまじ明るく終わる話がある分だけ、展開の暗さと救いのない話の悲劇性が相対的に跳ね上がっている。 スパイダーマンに音波攻撃を仕掛ける為だけにミュージシャンを目指す若者たちを皆殺しにしてロボットに入れ替えたり、アイドルを目指す少女を陰謀の為に利用した挙句に殺したり、時には娘の手術代が必要になった父親を報酬と引き換えにマシーンベムに改造したり…… 有名な「ワシは宇宙塩を味噌鰤だぞ!」という空耳は実際には「ワシは宇宙ショーを見そびれたぞ!」と言っているが、 この宇宙ショーも宇宙から地球上のあらゆる都市に水爆ミサイルを撃ち込んで更地に変えるという茶目っ気の欠片も無い物である。 鉄十字団は情け容赦無く罪なき人々を犠牲にしており、それゆえにスパイダーマンの怒りは尽きないのだ。 ネタ要素が有名な作品だが、ぜひ一度実際に見てほしい。 マーベルスタッフが後に絶賛した、JACのアクターが命を張って撮影したワイヤーアクションはかなりの迫力である。 とある話ではゲリラ撮影のために通行人が唖然としてるシーンとかあるよ! 一度でも見れば分かる筈である、(音質が悪いバージョンを使った)無理な空耳でネタにされることもある主題歌に関しても、 悪に対して永遠に燃え続けるスパイダーマンの正義の怒りがどれだけ歌詞に込められているかが。 ◆ストーリー スピードレーサーの山城拓也は、高名な宇宙考古学者の父である山城博士を鉄十字団に殺され、自らも命を狙われる。 崖から落ち、半死半生の状態になっていた拓也は偶然スパイダー星人・ガリアに出会い、手当てを施してもらった結果スパイダーマンとして復活。 スパイダー星は鉄十字団に滅ぼされた星であり、命の恩人のたっての頼みで、拓也は父とガリアの復讐のために鉄十字団と戦うこととなった。 ◆この作品におけるスパイダーマン 山城拓也が強化服・スパイダープロテクターを身に着けた姿。 手当ての際に投与してもらったスパイダーエキスの影響で体質が変化し、垂直の壁に張り付くことや、そのまま昇り降りすることが出来るようになった。 また、常人の約3倍の力を発揮する事が可能であり、スパイダー感覚で敵の動きを察知できる等、人間離れした能力も有する。 が、クモの生態に準じた「寒さに弱い」などの弱点(スパイダーエキスによる副作用的なもの)も存在する。 ちなみに変身は腕のスパイダーブレスレットから射出されたスーツが一瞬で拓也の身体に装着されるというものだが、 背中のチャックは最後に自分で閉める。 武器はスパイダーブレスレットから放つスパイダーストリング(糸)とスパイダーネット(網)。 登場時の多彩な決め台詞は有名で、いずれも強烈なものばかり。 ―[主な例]― 地獄からの使者、スパイダーマッ!父とガリアの復讐はこの俺が果たす! 地獄から来た男、スパイダーマッ! 鉄十字キラー、スパイダーマッ! HAHAHA…FUHAHAHA!FUHAHAHA!すりかえておいたのさ!鉄十字キラー、スパイダーマッ! 親の愛に泣く男、スパイダーマッ! 復讐に燃える男、スパイダーマッ! 約束に命を懸ける男、スパイダーマッ! 犬笛にむせび泣く男、スパイダーマッ! 冷血動物、マシーンベム殺し!スパイダーマッ! 母と子の愛の絆を守る男、スパイダーマッ! モンスター退治の専門家、スパイダーマッ! 血は人間の絆。愛の証!愛のために血を流す男、スパイダーマッ! よくも哀れな子供の親を殺したな!情け無用の男、スパイダーマッ! 家なき子供達のために涙を流す男、スパイダーマッ! …断っておくが、本当は勿論「スパイダーマン!」と言っている。 が、発音の都合上「ン」が聞こえず、スパイダーマッと聞こえてしまうのだ。 では、もう少し紹介しよう。 あどけない子供の命を脅かす鉄十字団、許せんッ!少年の友達、スパイダーマッ! 悪のカラクリを粉砕する男、スパイダーマッ! 物言わぬ動物の愛に泣く男、スパイダーマッ! 親の心、子の心。大切な心を守る、スパイダーマッ! 爆弾魔を退治しに来た男、スパイダーマッ! 亡き兄に復讐を誓う姉弟に、心打たれる男!スパイダーマッ! キノコ狩りの男、スパイダーマッ! 大東京の停電を阻止する男、スパイダーマッ! 野生の少女に味方する男、スパイダーマッ! カメラのレンズは真実を見る瞳!曇りなき瞳を信じる男、スパイダーマッ! 少年の勇気に希望を見た男、スパイダーマッ! 不死身の男、スパイダーマッ! 孤独な少年のために戦う男、スパイダーマッ! 100メートル先に落ちた針の音をも聴き取る男、スパイダーマッ! 少年探偵団の友情を信じる男、スパイダーマッ! 格闘技世界チャンピオン、スパイダーマッ! 地獄からの使者、デッドプール!←違うっつーの 劇伴は『秘密戦隊ゴレンジャー』や『メタルヒーローシリーズ』を始めとする数多くの東映特撮ヒーローを手がけた渡辺宙明が担当した。 オープニング主題歌『駆けろ!スパイダーマン』、エンディング主題歌『誓いのバラード』はヒデ夕樹が絶唱している。 ◆登場人物 【スパイダーマンと仲間たち】 ◇山城拓也/スパイダーマン(演:香山浩介(現:藤堂新二)) プロオートレーサー。スパイダー感覚で鉄十字団の動向を感知することができる。22歳。 父とガリアの復讐のために鉄十字団と戦うが、周囲の人間を巻き込まないように正体を隠し、普段は三枚目に徹している。 復讐という目的意識にブレは無いが、子供達のためのサーカスを作る資金を集めようと盗みを繰り返す怪盗を諭して自首を促したり、 事故で瀕死の子供を救う為にあらゆる手を尽くすなど、ヒーローらしい優しさも持つ。 ヒーロー活動の弊害で金銭の余裕は無いが、本作におけるスパイダーマンが世間から正義のヒーローとして認知され、 J・ジョナ・ジェイムソンに相当するキャラクターがいないせいかバッシング被害も受けていないため、ある意味では歴代スパイダーマンでもかなり報われている方。 その後、ハイド怪人になりバトルフィーバー隊と戦いベーダー一族の将軍を経て、暗黒世界の帝王としてネロス帝国を興す(中の人的な意味で)。 ◇佐久間ひとみ(演:三浦リカ) フリーカメラマンで主に雑誌「週刊ウーマン」の仕事をする。拓也の恋人。20歳。 ◇山城新子(演:大山いづみ) 拓也の妹。山城家を切り盛りする。18歳。 山城家の財布は彼女が握っているため、拓也は彼女に頭が上がらない。 ◇山城拓次(演:矢葺義晴) 拓也の弟。7歳。 ◇ガリア(演:西沢利明) スパイダー星人。 400年前、故郷を滅ぼした鉄十字団への怒りを胸に抱き、彼らの次なるターゲットである地球を訪れるが、 モンスター教授の罠にはまって毒蜘蛛の洞窟に幽閉されてしまう。 人格的には立派な人物だが、凄まじい執念を秘めている。 拓也にスパイダーエキスを注入し、彼をスパイダーマンにした張本人でもある。 それからはクモの姿に身を変え、拓也に助言を与えるなどしていたが、長年の疲れが祟ったのか序盤で死んでしまっている。 ◇間宮重三(演:仲谷昇) インターポール秘密情報部の捜査官。 拓也がスパイダーマンであることを調べ上げ、協力を要請した。 【鉄十字団】 銀河系を荒らし回る侵略者集団。 ◆モンスター教授(演:安藤三男) 鉄十字団の首領。 400年前にスパイダー星を壊滅させた後、地球に飛来。地球征服を狙う。 人間の血を命の源とする。 最終話ではスパイダーマンに追い詰められ「しゃらくせぇー小僧めぇ!!」と言いながらビッグモンスター(巨大モンスター教授)に巨大化し、愛用の杖を振り回し左目の義眼から光線を発射してスパイダーマンが乗るレオパルドンに立ちはだかる。 「鉄十字団は不滅だ~!!!」と叫ぶも、結局はソードビッカーの一撃の前に力及ばず爆死した。 演じた安藤三男氏は『ジャイアントロボ』のドクトルオーヴァ、『人造人間キカイダー』のプロフェッサーギル、『イナズマンF』のガイゼル総統、『宇宙刑事シャリバン』の軍師レイダーなどを担当した東映特撮の名バイプレイヤー。 ◆アマゾネス(演:賀川雪絵) 女幹部。作戦の執行指揮や諜報活動を行う。変装が得意。 当初は雑誌「週刊ウーマン」の編集長・吉田冴子というもうひとつの顔を持っていたが、スパイダーマンに正体を知られたため変装を止めた。 劇中では中盤から何度も衣装が変わる。 『太陽戦隊サンバルカン』のアマゾンキラーは別人。 間違えると「お前の血で墓場を染めてやる!」と怒られます、多分。 ◆ベラとリタ(演:リエ・ラインハート(ベラ)/ティナ・マーゴ→ワニタ・ソマーボルド(リタ)) 女ゲリラ。35話でアマゾンの秘境で発見されたミイラを教授が改造して蘇生。 ベラは毒弓矢、リタは短機関銃を扱う。 ◆マシーンベム 鉄十字団の主力となる生体兵器。デザインは生物と機械を合成したものが多い。 作戦ごとに製造され、作戦の遂行や用心棒的役割を果たす。 素体となる生物は教授自らが選別するなど、随所にこだわりが光る。 暴走獣や岩石男サムソンなど人間を改造したものもいる。 スパイダーマンとの交戦中に形勢が不利になってくると唐突に巨大化するが、 後年の戦隊シリーズなどとは違い、何故巨大化できるのか?といった仕組みは劇中で一切語られない。 ちなみに宇宙人の鉄面ミラクルに閻魔大王といったマシーンベム以外の敵キャラについても同様のエフェクトで巨大化する。 ●一覧 暴君竜 双頭鬼 幻妖虫 半魚人 鳥神獣 ロバキラー サソラー 怪猫獣 カブトン へび女 深海王 暴走獣 コウモリ男 キラー一角獣 ムカデ鉄人 岩石男サムソン 食虫植物 カメンガー 原始人 タンクバッファロー ドクロ怪人 魔女猿 ゴキブリコンビナート ガニ魔 噴火獣 マグニナマズ 爆弾オオカミ アンコウパト キノコンガー 電気ミミズ 火焔ギツネ スクラップマン タイガーポンプ 鉄面ミラクル えん魔大王 ムシバワニ→イレバワニ 大力士ファイター 大鳥人ファイター 空爆エイ 海魔王(劇場版) ◆ニンダー グレーの全身タイツを身に纏った戦闘工作員。モチーフはカラス。 主として集団行動。人間への変身能力を持つ。 ショートソードや銃が武器。 ◎スパイダーマンのメカ ◇マーベラー 元々はガリアが乗っていた宇宙戦艦。モチーフはスフィンクス。 全長48メートル、重量25000トン。 普段は地底に隠されており、スパイダーマンに呼ばれると地割れを起こしながら地上に姿を現す。 ◇レオパルドン マーベラーが変形した巨大ロボット。 全高60メートル、重量25000トン(資料によっては20000トンとも)。 詳しくは該当項目参照。 『赤ずきんチャチャ』のアニメ版に登場するマジカルプリンセスは、戦闘シーンがほぼバンクセルのみで構成されていたためファンから「レオパルドン娘」と呼ばれていた。 ◆本編以後の登場 ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ スタン・リーが個人的に許したとはいえマーベル側からはタブー視されていたフシのある、東映版ダーマの存在…… だが、36年後の2014年。 これまたマーベルの公式コンテンツであり、東映アニメーションの制作した『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』にて東映版スパイダーマンの台詞が登場、ついに公式ネタにされた。 言ったのはスパイディじゃなくて俺ちゃんだけどねー!! 原作コミック 2014年、遂に本家コミック『アメイジング・スパイダーマン』における「スパイダーバース」(平行世界のスパイダーマンがすべて集結して戦うという一大イベント)の12号で、レオパルドンに乗った東映版スパイダーマンが参戦した。 その際の口上は「I am the emissary of hell! And I shall fight this great evil for the fate of all spiders!」 日本語版では「地獄からの使者、スパイダーマン!全てのスパイダーのために俺が巨悪を倒す!」とされ、さらに「ン」が小さく書かれて「スパイダーマッ!」と見えるようになっている。 (一応「Translated from the Japanese(日本語からの翻訳)」と注釈がつけられている) 今回も開幕ソードビッカーを決めようとしたが、出てくるや否やソーラス(スパイダーバースのイベントにおける敵の親玉)に腕をもがれてしまっている。 レオパルドン、公式戦初黒星。しかも瞬殺である。 だが、ただではやられなかった。 レオパルドンに対抗するために、敵はスパイダーマンの一人(単純な能力では間違いなくスパイダーマン中最強のキャプテンユニバース・スパイダーマン)から吸収して奪い取っていたコズミックエナジー(要するにチート能力)を全て使い果たす羽目に陥り、その隙を突いて全てのスパイダーマンを安全圏まで逃がすという大手柄を挙げた。 お分かり頂けたと思うが、レオパルドンはその身を犠牲にしながらも、試合に負けて勝負に勝ったのである。 …ってことは万が一決まってたら瞬殺できてたのか?相手はコズミックビーイング級だぞ!? 日本版付属の小冊子に「ソラスがエニグマ・フォースで強化されていなければそのままソードビッカーが炸裂し、物語は早々に終結したかもしれない。」とまで書かれているため、もしコズミックエナジーを奪っていなければ瞬殺できていた模様。 …えーと、宇宙を云々する力≒レオパルドン。こんなのを相手にしなければいけなかったマシーンベムに同情したくなるレベルである。 そもそも全スパイダーマン抹殺を企み、大御所のスパイダーマン派生キャラが次々と抹殺されてる中でのこの活躍である。すげえ。 ちなみに、ソーラス自身はオモチャ呼ばわりしながらもレオパルドンがどれほど危険極まりないかは察していたらしく、コズミックエナジーを失うのを覚悟していた模様。 なお、レオパルドンこそ破壊されてしまったものの、 搭乗者である東映版スパイダーマンは無事に脱出に成功し、他の日本人スパイダーマン達と共にスパイダーマンチームに合流している。 「レオパルドンは俺の宿命の兄弟だった……」とレオパルドンを失い、置き去りにしてしまった事を悔いる山城拓也に、 「君は一人なんかじゃない!」という仲間たちの言葉はどれ程胸に響いたであろうか。 そしてスパイダーマン2099、スチームパンク・スパイダーガールによって回収、修理のついでで強化改造を施されて最終決戦に復活。 「レオパルドン、戻ってきたのか! やはりお前は無敵だ!!」 もちろんメインは本家スパイダーマンvsラスボス戦であるため、詳細な活躍は描写されていないが、 最終決戦後の全員集合絵に無傷で仁王立つレオパルドンは、相変わらずの強者っぷりを発揮した事が示唆されている。 2018年展開の続編「スパイダーゲドン」にも引き続き登場し、キービジュアルにはレオパルドンと肩に乗る山城拓也が描かれている。 加えて、スピンオフ「ヴォルト・オブ・スパイダーズ」では短編ながら主役格の一人になることが発表されている。 話の途中では開幕ソードビッカーを(渋々)決めた他、このストーリーの最後を締めくくったのもソードビッカーだった。 ただしファイナルソードビッカーを決めたのはコスミックエナジーを一時的に借り受けたマイルズ・モラレスだったけど。 ゲームウォーズ 海外のSF小説。レオパルドンが主人公機としてまさかの参戦。 ウェブネットワーク中に隠された大富豪の遺産を巡って悪の大企業と闘いを繰り広げるオタク少年が、 あるゲームの賞品として「好きな巨大ロボのデータ1つ」をプレゼントされる事になり、 ガンダムやエヴァンゲリオンといった機体が並ぶ中、彼は躊躇なくレオパルドンを選んで最終決戦へと赴くのだった。 なお、ちゃんと変形もしている。「チェンジ、マーベラー!」 同作の実写映画版『レディ・プレイヤー1』にも登場……を提案されたものの、残念ながらこちらではアメリカにおける知名度があまり高くないということでボツとなってしまった模様。 その代わりなのか、パンフレットにはレオパルドンのデザイナーである村上克司氏のインタビューが掲載された。 また、原作者のアーネスト・クラインも同じくパンフレットにてレオパルドンへの愛情をたっぷりと語っている。 その他 2018年9月発売のPS4ゲーム『Marvel s Spider-Man』では、囮用のスパイダーマンの台詞の中に「地獄からの使者、スパイダーマン!」が存在する。 ちなみに同作の日本語版担当声優は興津和幸氏。 2023年6月16日公開予定の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』にて遂に登場……と思いきや出番はなし。 前作でもカメオ出演という形でレオパルドンが主人公のスケッチとしてひっそり登場していたが、本作からはチビ・スパイダーマンやマーベル・マンガバース版スパイダーマン、サムライ・スパイダーマン等日本にゆかりのあるスパイダーマンに取って代わられている。 その関連なのか2020年からはTシャツ・フィギュア・プラモデル・ステッカーなどの商品展開が始まっており、ディズニーストアなどで販売されている。 DVDボックスが殆ど出ないせいで子どもたちからの認知度が心配な男!この機会にBlu-ray BOXの販売および東映特撮Youtube Officialでの公式配信を…… ◆東映特撮youtubeofficialでの配信は絶望的 本作は東映特撮youtubeofficialでの配信が尤も望まれている作品ではある物の、現時点では配信は絶望的と言っても過言ではない。 【配信が絶望的な理由】 現時点では東映特撮ファンクラブ(以下、TTFC)未配信のため。 基本的に東映特撮youtubeofficialでの配信作品はTTFC配信作品から選ばれているため、現時点ではTTFC未配信の本作が選ばれる可能性は限りなく0に近い。 権利関係がかなり複雑 原作の版元であるMARVEL並びにその主要株主であるウォルト・ディズニーカンパニーや、スパイダーマンの映画化の権利を保有しているソニー、アトラクション化の権利を保有しているユニバーサルスタジオ、計4社の権利も絡んでいるため、この4社全てから権利の許諾や同意を得る必要がある。 追記・修正世界チャンピオン、スパイダーマッ! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2017-03-23 00 09 51) しかしアメコミ版のレオパルドンってもともとコズミックパワーと同等だったのに強化改造されて復活ってどれだけ強いんだwぜひゲッターエンペラーやマジンガーゼロと対決してほしい -- 名無しさん (2017-03-23 21 17 27) 攻撃こそ最大の防御全振り感ある -- 名無しさん (2017-04-26 13 14 49) 偶に思うけど、スパイダー星を滅ぼしたモンスター教授は大物扱いされそう -- 名無しさん (2017-05-11 20 41 09) ↑ スパイダー星が初犯ってわけでもないだろうし、ガリアも退けてるから地球が助かったのは割と奇跡だったのかも知れんな -- 名無しさん (2017-10-03 18 21 11) ヤマトタケルとスパイダーマンのコンビもそれはそれで見てみたいかも -- 名無しさん (2017-10-03 18 34 21) 今度またスパイダーバース的なイベントがあったら鉄十字団も出て欲しい -- 名無しさん (2017-10-03 19 09 06) 一般的なジャパニーズヒーローみたいな決定打を持たないスパイダーマンをどうローカライズするかってなって、忍者みたいに気配を殺して一瞬で不意打ち+最後の巨大ロボって手法をとったのは割と英断だったと思う。 -- 名無しさん (2018-04-23 10 27 13) ヒデ夕樹が死去して20年でダーマが40周年か・・・主題歌に関してはこれが最後の歌唱した作品になるのかな、再登場しても当時の使った方が良さそう -- 名無しさん (2018-04-28 02 21 40) これはスパイダーマンの形の一つだとは思うんだが東映厨がスパイダーマンの話をする度に我は地獄からの使者!っていうのが本当にウザい -- 名無しさん (2018-05-06 14 18 11) スタン・リーが褒めただけあって、当時の出来る限りの範囲で“ぽい”見せ方してるのが本当にすごい。地味に壁走ってると想像させるカット挟むとか演出が丁寧なんだよね。空耳やレオパルドンに終始してるだけじゃ勿体ない作品。 -- 名無しさん (2018-05-13 12 55 31) 日本上陸40周年を迎えた男、スパイダーマッ! -- 名無しさん (2018-05-17 20 00 44) コズミックエナジーを消費させるロボットを更に強化改造させて復活させるなんて手がつけられない事になるぞ -- 名無しさん (2018-06-09 00 08 42) スパイダーバースの続編でメイン級で登場するらしい -- 名無しさん (2018-07-22 02 02 33) そういえば洋画のスパイダーバースには出るのかな?レオパルドンが40年の時を経てヌルヌル動く姿も見れるかも… -- 名無しさん (2018-08-05 18 23 01) スパイダーバースでJと会ったけど彼は30年後の日本で小学生がスパイダーマンしてるのをどう思ったのか -- 名無しさん (2018-08-06 21 44 01) ↑2 全米で興行収入2億ドルいったら次回作に出るって話で、1月で1億4000万って記事は見つけた。ただ批評家からの評判がかなり良いから突破してると思う -- 名無しさん (2019-02-25 13 15 51) 評価されてるアクションだけど、結局は本国の実写版でやってる事を踏襲してるとも言われてるね。 -- 名無しさん (2019-03-02 20 44 25) スパイダーバース2が出たらこの男も出るのだろうか... -- 名無しさん (2019-03-16 21 56 11) 自分がスパイダーマンと聞いて思い浮かぶのはこっちのほうだなぁ -- 名無しさん (2019-03-17 10 05 07) 割と海外ファンが多いのがw -- 名無しさん (2019-05-22 20 49 49) ネタ枠だと思われてるが、実はシリアス主体の男、スパイダーマッ! -- 名無しさん (2019-07-03 10 00 11) スパイダーバース2への出演が確定した男、スパイダーマッ! -- 名無しさん (2019-11-06 12 44 30) 今なら『誰だお前は!?』ってなる人も少なくなっただろうね -- 名無しさん (2019-11-06 12 56 17) ↑6本当に出ることになった男、スパイダーマッ! -- 名無しさん (2019-11-06 14 34 15) 東映よ、仮面ライダーなどたわけた円盤を出している暇などございませんぞ!!はようスパイダーマッの円盤復刻しろ! -- 名無しさん (2019-11-06 14 39 42) 賛否両論だったレオパルドンの存在が東映版スパイダーマンの唯一無二の個性になるとは分からないもんだ -- 名無しさん (2019-11-06 14 48 02) 放送終了40周年記念の年に凄まじい朗報に漕ぎ着けた男…スパイダーマッ!!!!(あのBGM) -- 名無しさん (2019-11-06 15 51 29) 唯一惜しまれるのは、東映版を褒めたスタンじいちゃんが亡くなってること…天国で喜んでるかなあ…? -- 名無しさん (2019-11-07 10 12 22) 声は藤堂さんなのかな -- 名無しさん (2019-11-07 13 36 13) ↑まだ現役で元気だし来てくれたら凄く嬉しい…ただ、その場合他の吹き替え声優陣へのプレッシャーがヤバそう。仮にもスパイダーマンとしての大先輩だし -- 名無しさん (2019-11-07 13 51 57) 開幕コズミックビーイングクラスのロボットを召喚して攻撃する情け無用の男!!スパイダーマッ!! -- 名無しさん (2019-11-18 00 53 43) まさかのフィギュアーツ発売決定 -- 名無しさん (2020-03-24 00 59 48) 40年の時を超え、フィギュア王の表紙を飾る男! -- 名無しさん (2020-04-01 15 33 34) あまり指摘されないが、神話のヤマトタケルがそのままスーパーヒーローとなる初期案からすると東映としては当初はスパイディよりむしろ和製マイティ・ソー路線の方が本命だったのだろうか? -- 名無しさん (2020-04-27 12 30 54) 実はスパイダーマンの中のパニッシャー枠の男!!スパイダーマッ!! -- 名無しさん (2020-07-11 14 19 12) 「正直なトレイラー」では本作を多少の毒と大量の愛を持って盛大に突っ込みつつ解説してるから一度見るといいよ。特にやたらに死にまくる作風と子役への虐待じみた演出あたりには日米の特撮歴史や方針もわかって面白い -- 名無しさん (2020-10-31 19 17 20) ディズニープラス加入者は「マーベル616」での東映版スパイダーマン回は必見 -- 名無しさん (2021-07-04 10 16 47) 東映版スパイダーマンのアクションも本国での実写版の踏襲って指摘もある、って書かれてるけど、どっちにしろクオリティの高さ自体は変わらないんだから別にそれはそれでいいのでは? -- 名無しさん (2021-08-07 13 34 11) あんなまだスタントの安全性も脆弱だった時代に一歩間違ったら死ぬアクションシーン満載なのは踏襲だとしても凄いとしか言えん、ある意味CG使わないジャパンスタントアクションの極地だわ -- 名無しさん (2021-11-30 11 28 29) キノコ狩りの男、スパイダーマッ!←キノコの怪人を相手にしたときの台詞と知っていても、何を言っているんだこいつは…になるわw -- 名無しさん (2021-12-03 21 55 42) レオパルドンとゴッドマーズとどっちが強い? -- 名無しさん (2021-12-14 11 06 10) 製作に時間がかかると思うけど、シン・スパイダーマンもあったら面白いと思う -- 名無しさん (2022-01-09 10 51 31) 一応東映版にも「MJ(間宮重三)」は居るようだな -- 名無しさん (2022-01-14 17 57 16) OPの歌い出しが本家のテーマ曲を意識したメロディなことに最近気づいた -- 名無しさん (2022-02-09 15 38 10) そういや、当時の日本では本家スパイダーマンってどれくらい知られてたんだろう。 -- 名無しさん (2022-03-11 21 19 17) 光文社の翻訳単行本や1966年度版初代アニメの日本語版(配給トランスグローバル)はあった。後者は東京12chのない自分の地元じゃ水曜夕方5時15分から、そして同30分から東映版というスパイダーマン45分2本勝負であった…… -- 名無しさん (2022-03-12 00 30 48) 拓也はモンスター教授を倒した後スパイダー星を復興させて楽しく暮らしてるってのは公式設定で良いんだろうか -- 名無しさん (2023-02-17 16 09 11) レオパルドンの存在とか色々設定にアレンジを加えてたんなら折角だからスパイダーマン自身にもオリジナル必殺技とか設定しても良かったんじゃないかと思わなくもない -- 名無しさん (2023-03-29 21 48 00) スパイダーバースの厚待遇凄い。 -- 名無しさん (2023-04-01 17 36 58) ビヨンド・ザ・スパイダーバースでの登場に期待がかかるね。映画1作目売れたら2作目で出すって言ったんだからよォ…! -- 名無しさん (2023-07-03 15 54 26) ゆ、許された.....。 -- 名無しさん (2023-08-30 19 14 46) DVDBOX買えばよかった。もう見る機会ないのかね -- 名無しさん (2024-05-30 23 10 09) 名前 コメント
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「田舎マフィア程度がっ!管理局の魔導師なめんなよ!!」 「暴魂チューボ、いざ参るっ!!」 二人の武装局員、クラッドとキールはユーノを安全なところまで下がらせ、眼前の敵を迎え撃とうと していた。 魔法帝王リリカルネロス第4話 「守れ! 秘密基地」 まず、勢いよく啖呵を切ったクラッドは牽制用に散弾型の攻撃魔法をばらまこうとした。だがチューボの 踏み込みはクラッドの想像を超えて速かった。魔力を収束させて射撃魔法を撃つ暇など存在しない。 上段から振り下ろされるチューボの刀に身の危険を感じたクラッドはたまらずシールド魔法を発動する。 そして次の瞬間彼は己の目を疑った。円形の盾を作る標準的なシールド魔法『ラウンドシールド』、 その盾が半ばまで叩き割られていたのだ。何の魔力も込められていない刀を使って、 魔力による肉体強化を受けていない人間の手で、ただ物理的に。 「ウソだろオイ!?」 自分の中の常識を覆す光景に思わずクラッドは叫んだ。声にこそ出さない物のキールも驚愕している。 シールドを叩き割って目の前に突きつけられたチューボの太刀は、刃こぼれ一つしていなかった。 ミッドチルダにおける防御の概念として、バリア、フィールド、シールド、物理装甲の4つがあげられる。 ここから分かるように、魔法を介さない純粋に物理的な障壁も魔法に対する防御能力を持っている。 では逆に、純粋に物理的な攻撃は魔法を打ち破れるのだろうか。可能なのである。 頑丈さで知られるシールド魔法より更に強固な物質で作られた刀、それを振るうは改造処置と飽くなき 訓練で鍛え上げられた肉体、この2つが組み合わされば魔法でさえ斬れないわけがなかった。 魔法文明の恩恵にあずかる管理局の誰もが想像し得なかった現実がここにある。 ラウンドシールドはチューボに向けた杖型デバイスの先端から発生していた。もしシールドの発生位置が もっと体に近かったらそのままクラッドの胴体は袈裟懸けに叩き斬られていただろう。シールドさえも 切り裂く攻撃をバリアジャケットで防ぎきれるとは到底思えない。 「ちっ…!」 一撃で仕留めるつもりだったのかチューボは悔しげに舌打ちをする。 そしてラウンドシールドに深々と食い込んだ刀を持ち前の剛力で引き抜き、再び上段に構えた。 「サイドワインダー!!」 だがチューボがクラッドに斬りつける前に、キールの魔法が完成する。捕らえがたい蛇行軌道を 描く強力な射撃魔法がチューボの意識を刈り取らんとして迫って来た。 「ちょろちょろと目障りな!」 チューボはその魔法を事も無げに斬り払う。迎撃のやりづらい蛇行軌道の魔法を寸分の狂いもなく斬った 事も驚きだが、刀で斬られた魔法そのものが分解していくのはもっと驚くべき事だった。 またしても魔導師としての常識を疑う光景だったが、今度は呆気にとられずクラッドとキールは 今最も必要な行動をとることが出来た。 「ヤバかった……助かったよ相棒」 「礼は無事に帰ってからにしてください」 即ち、飛行魔法である。 チューボが射撃魔法を迎撃した瞬間を狙って、クラッドとキールは10メートル程浮き上がった。 接近戦を得手とする者がそう多くないミッドチルダ式の魔導師としては、そもそも会話できる距離まで 近づかれた状態から戦闘開始というのが大きな失敗である。故にこういった状況下で必要なのは出の速い 魔法で相手の動きを止めつつ距離を取ることだ。まして相手が接近戦に特化したタイプなら尚の事である。 「卑怯だぞ貴様ら、降りてこい!」 「冗談じゃねえ、このまま安全なところからガンガン撃たせてもらうぜ!」 その発言内容から相手が飛べないと判断したクラッドはやや調子に乗りつつ、宣言通りに射撃魔法を 発動させる。 「スプレッドショットォ!」 クラッドは魔力はそこそこにあるが精密な射撃が苦手なため、小さな魔力弾を大量にばらまき点ではなく 面で攻撃することを得意としていた。リンカーコアを持たない普通の人間なら数発で昏倒するような 魔弾がチューボに雨霰と降り注ぐ。 「どうだどうだどうだぁっ!」 「ぬ…!」 数え切れないほどのスプレッドショットがチューボの鎧にぶつかっていく。鎧越しに伝わる衝撃、 振動は機関銃で撃たれたのにも匹敵するだろう。つまり―――― 「効かんわ!」 「何ィ!?」 つまり、チューボには効果がなかった。その名が示す通り、ヨロイ軍団の軍団員は大半が強固な鎧を 身に纏っている。その鎧はネロス帝国の、ひいてはこの地球で最高の技術で作られた物だ。 それらの鎧は、管理局の常識では計れない恐るべき強度を持っている。 魔法の運用をはじめとする多くの技術で管理局に遥かに劣るネロス帝国だが、ロボット工学、 生体工学など管理局を上回る技術はいくつもある。2人の武装局員は今その一端を垣間見ているのだ。 「マジで化け物か!?」 「そのまま続けててください!」 スプレッドショットは効果が薄くとも足止めにはなっている、そう判断したキールは捕縛用のバインドを 仕掛ける。弾雨の中ゆっくりと歩を進めるチューボに、狙い澄ました一撃が放たれた。 「ボールパイソン!」 狙い違わず、キールオリジナルの捕縛魔法はチューボを捕らえる。 「何!?これは…」 キールの仕掛けた捕縛魔法ボールパイソンは、1本のバインドが大蛇のように相手の全身に巻き付き 締め上げるという物だ。魔力を込めれば捕らえた相手の骨をもへし折るというバインドとしては危険な 部類の魔法だが、今これを使うことに彼は躊躇がなかった。 「よっしゃ!こいつが決まればもうこっちのもんだな」 「どうでしょうかね…」 勝ったつもりでいるクラッドとは対照的に、キールの顔色は優れなかった。強力な魔法をかけ続けて いるためだけではない。不安が拭えなかったからだ。 (本当に効いているのか…?) 巻き付いたバインドはミシミシと骨の軋む音を立てて―――――――いなかった。 チューボの鎧は変形する素振りすら見せていない。キールの全魔力を込め、人間なら気絶していても おかしくないほどの力を加えているというのに。 「さて、被疑者も確保したしアースラに連絡して転送を……」 「クラッド、とどめをお願いします」 「へ?」 キールの発言にクラッドは思わず間の抜けた返答を返してしまった。彼は模擬戦でボールパイソンをかけ られた事があるため、その威力をよく知っている。出は遅いが脱出は不可能、それがこの魔法の恐ろしさ だと考えていた。それゆえに相棒のこの発言は理解し難い。 (慎重すぎるにも程があるだろ……) アースラに転送して更に厳重にバインドをかければ十分だろうと思っていたクラッドは、意識を奪って おくことにそこまでこだわらなくてもよいだろうと感じた。だが、キールの慎重さはしばしばこのコンビの 危機を救ってきたのも事実である。故にクラッドはこの状況に最適なとっておきを使うことにした。 「ブラストスピア!!」 クラッドの持つ杖型デバイスの先端から1メートルほどの赤い魔力刃が飛び出し、名前の通り槍の ような姿となる。ボールパイソンがキールの切り札なら、クラッドのとっておきはこの槍であった。 魔力の大半を一箇所に集中させたこの槍の威力はかなりのもので、A+ランク魔導師のシールドも 突破できるだろうと言われている。ただし術者自身がそれほど槍の扱いになれているわけではないので 動く敵になかなか当たらないという致命的な欠点があるのだ。故に彼はこの魔法を、仲間が完全に相手の 動きを封じたときしか使わないことにしている。 「食らいやがれ俺の必殺の一撃いいいっ!!」 叫びながら魔力を全身に漲らせ、自らの体を弾丸のように発射させてチューボに突っ込んでくるクラッド。 それを見て、今までおとなしくしていたチューボが僅かに身じろぎした。さすがに怖じ気づきやがったか、 とクラッドは嗜虐的な笑みを浮かべる。 強力なバインドで相手を縛り、大技でとどめを刺す。その戦術自体は間違いではなかった。 唯一点の致命的な誤算を除いては。 槍の穂先とチューボの距離が2メートルというところである。それまで無言だったチューボは裂帛の 気合いと共に全身の筋肉をフル稼働させた。 「ぬりゃあああああ!!!」 瞬間、チューボを縛るバインドが弾け飛ぶ。 「え?」 「な!?」 ボールパイソンを力ずくで破る人間がいるなど想像もしていなかったクラッド、鎧そのものは破壊 できなくとも動きを封じることは出来ると考えていたキール、2人の思考が一瞬停止する。 だが加速していたクラッドの体は止まらない。そしてチューボは突っ込んでくるクラッドを避けよう ともせずに刀を腰だめに構える。 「ちっくしょおおお!!」 激突の瞬間、チューボが迎撃に選んだのは突きであった。一方半ばヤケになりつつも、下手に進路を 変えて隙を作るよりはこのまま突撃した方がマシだと考えたクラッドは槍を構えてそのまま突っ込んで 行った。体を右側にねじり、突きを放つための力を溜めるチューボの左肩にリーチの差からクラッドの ブラストスピアがずぶりと突き刺さる。鎧を貫通した魔力ダメージがチューボの全身に 激痛を走らせた。必殺の一撃が相手に突き刺さり、勝利を確信するクラッド。 「どうだぁっ!」 (痛い、痛いな……) だがチューボの強靱な意志と肉体は魔力ダメージによる昏倒など許さなかった。 (しかし、ヨロイ軍団員に……) クラッドの槍が自分の体に突き刺さったこの瞬間こそ、彼が待ち望んだ瞬間なのだ。 中空に浮いていた敵が彼に間合いに飛び込んでくる、この瞬間こそが。 「痛みなど関係ないわ!!」 引き絞られた弓が放たれるように、強化された筋肉の力でもって渾身の突きが放たれた。 「カ…ハッ……!」 血飛沫が飛び散り、クラッドの口から苦悶に満ちた空気が漏れる。 チューボの刀は本来ダメージを防ぐはずのバリアジャケットを唯の布きれ同然に貫き、 クラッドの脇腹に致命的と言える一撃を穿っていた。傷口からあふれ出した血が2人の足元に 血だまりを作っていく。勝利の女神は、肉を斬らせて骨を断ったチューボに微笑んだのだ。 「あ、ああ……クラッドォォー!!」 その結果を見たキールは己の判断の愚かさを呪いながらクラッドの名を叫んだ。 ボールパイソンの威力を過信していなければ、突撃ではなく射撃を指示していれば、と 普段理性的に働く頭脳が様々な『もしこうしていれば』の結果ばかりを映し出し思考をかき乱す。 「さて、次は……どんな手品を見せてくれる…?」 刀を引き抜き、仮面の下で凄絶な笑みを浮かべながらチューボはキールの方に向き直った。 支えを失ったクラッドの体が血だまりの中にべちゃりと音を立てて崩れ落ちる。 「うあ、あああ……こんな、事が…」 恐慌状態になったキールは何事かを呟きながらその様子を見ているばかりであった。 アースラのように辺境の管理外世界を中心に活動している次元航行艦は、管理局と同等の戦力を持った 相手と戦闘になることはあまりない。戦いはいつも格下相手、幾重にも張られた防御魔法と数々の 医療魔法は局員を手厚く守ってくれている。そんな状況が長く続いているため、武装局員の中でも ギリギリの死線をくぐっている者はほとんどいない。 特に管理局員としての経験が短いクラッドやキールのような若手はその傾向が顕著で、敵の力量を 推し量ることも出来ず、また差し迫った死にパニックを起こすのである。 動く様子のないキールを見て好機と思い、歩き出そうとしたチューボの足を弱々しく掴む物があった。 「舐めんな……オレは…まだ……」 「ほう、まだそんな力があったか」 出血で意識を朦朧とさせながらも、クラッドがチューボの足にしがみつく。 (キー…ル……お前…逃げて……報…こ、く…) (クラッド……?クラッド!?何を馬鹿なことを、あなたも帰るんですよ!?) クラッドから届いた途切れ途切れの念話が、キールの頭に冷静さを呼び戻し、現状を再認識させる。 放っておけば相棒の死は確実、だが敵は強大すぎる。距離の空いている今なら自分だけなら逃げられる だろう。だが。普段冷静沈着なキールにしては珍しく分の悪い賭けを行おうとしていた。 目の前のこの敵を、潰す! 「あなたを見捨てはしません…よ……!?」 魔力を収束したその瞬間だった。視界の端を横切る銀色の輝き。一瞬遅れて右肩に感じる熱さと、 腕から力が抜けていく感触。デバイスを取り落としながらキールが見たそこには、ざくりと肉を 切り裂かれたような傷痕があった。 (あ…れ……?) 一体何が起こったのか。眼前の敵を見てキールは合点がいった。チューボは、兜に付いていた 三日月の鍬形と同じような形状の刃物を手に持っている。 (投げたのか…!) キールが混乱したり立ち直ったりしている暇を待ってやる道理などチューボにあるわけがなかった。 宙に浮いている敵が大きな隙を見せているなら彼がやることは決まっている。唯一の飛び道具での 攻撃だ。一見すると鍬形は1つしか無いように見えるが、そこには何枚もの三日月手裏剣が 格納されている。 (こっちの赤毛より防御が薄いな……) チューボは身軽な方ではない。むしろヨロイ軍団の中でも一、二を争う重量級だ。地面の上を駆ける だけならまだしも、何メートルもジャンプして浮いている敵を斬りに行く、というのは現実的ではない。 杖を取り落としたキールがもはや盾も満足に出せないというなら、手裏剣でその命を絶とうとするのは チューボにとって当然の選択と言えるだろう。今まで使わなかったのは数に限りがあることと、 シールドを警戒していたという理由からだ。 「でえいっ!!」 「ぐぅっ!」 さらに2発目の手裏剣を投げるチューボ。キールは必死で回避するも太股が切り裂かれていく。 悲鳴と共に血が噴き出し、痛みでキールの動きが更に悪くなる。 「こいつでとどめ……」 「チェーンバインド!!」 「うおぉっ!?」 しかしチューボが3発目を投げることは出来なかった。 戦力外と思われていた、伏兵が参戦したからだ。チューボの周辺に浮かぶ4つの魔法陣、緑色に輝く そこから飛び出した4本の魔法の鎖がチューボの四肢を絡め取る。 「キールさん!クラッドさんを早く!!」 「ユーノ君!?……分かりました!」 早々に逃げてどこかに隠れていたはずの金髪の少年が、不意を打って放った捕縛魔法は見事チューボを 捕らえていた。 (逃げていた小僧か、不覚!しかもこいつの魔法、これは…さっきの蛇みたいなやつより……強い!) 民間協力者ユーノ・スクライア、彼は魔法戦闘における花形と言える攻撃魔法には全く適正がなかった。 それこそ、多様な攻撃魔法を搭載したデバイス、レイジングハートが失望するほどに。だが攻撃偏重主義の 魔導師が軽視するサポート方面にこそ彼の天賦の才があったのだ。防御、回復、結界、調査……そして捕縛。 攻撃に特化したレイジングハートを手放した今こそ、少年は真価を発揮しようとしていたのである。 「ぐおおお…!千切れん…!!」 いかにチューボが力を入れようとも鎖は千切れる素振りを見せなかった。それどころか、ばきり、ばきりと 不気味な音を立てながら鎖に巻き付かれた部分が変形を始めている。 (馬鹿な!俺の鎧にダメージを!?) 驚愕するチューボを後目に、倒れ伏すクラッドの元に辿り着いたキールは応急処置用の回復魔法を 発動させた。どこかでデバイスを落としていたが拾いに行く間も惜しかった。右腕と左足の痛みと 出血も忘れてひたすらに回復魔法に力を注ぐ。クラッドは自分よりもはるかに重傷なのだから。 その様子を見ながら、何故いつまでたっても助けが来ないのかと怒りを感じたユーノはアースラに 念話を送りつけた。 『エイミィさん、聞こえますか!アースラ、応答してください!もしもし!?』 『どうしたのユーノ君。何か動きがあった?』 『転送の準備を早く!!重傷者二名!クラッドさんが特にヤバいんです!』 『……えええっ!?何でそんなことに!?ていうかそっちでも戦闘!?』 会話しながらユーノは頭痛を感じていた。クラッドさんとキールさんは戦闘状態になったのに 報告もしていなかったのか、と。 (僕がさっさと通信しとけばよかった……) 現場では局員の指示に従うこと、というリンディのお達しを守ったのが徒となってしまった。 エイミィがそっちでも、と言っているのが気になったが、死人が出そうな今追求することではない。 実は同時刻、クロノ・ハラオウンもネロス帝国と交戦しており、アースラのクルーはそちらで出現した 敵の解析、転送先の算出に尽力していたのだ。もちろんユーノ達がいるこのエリアにもサーチャーは 配備されていたのだが、この時運悪く別の地点を映していたのである。クラッドとキールのどちらかが ネロス帝国と接触したことを報告していればこうまで事態が悪化することはなかったので、この点に 関しては完全に彼ら2人の手落ちと言えるだろう。相手を舐めてかかっていたこと、舐めていた相手が 想像を遥かに超えて強く通信どころでなくなったことが災いしたのである。 『時間がないわエイミィ、直ちに回収を!』 『了解!ユーノ君、あとちょっとだけそいつ捕まえといて!』 『分かりました』 これでどうにか、そう思ったユーノだったが事態は尚も彼の思惑に反した方向に動いていく。 身動きがとれずもはや万策尽きたかに見えるチューボは森の奥にわずかに視線を向けると、 自信ありげに言葉を紡いだ。 「ふん。愚かだな、小僧」 そのセリフに、ユーノは自分の魔法に縛られているチューボを見た。威圧的なフォルムの甲冑に鉄の仮面。 ユーノには見えなかったが、その仮面の下でチューボは笑っていた。自分の苦境などどうということも ないとばかりに嘲笑っていたのだ。 「あのまま隠れていれば死なずに済んだものを」 ダンッ―――― 「うわぁっ!?」 ユーノがその意味を問う間もなく、火薬の爆発する音が響いた。同時にユーノの視界を塞ぐ何か。 離れていたキールにはその光景がよく見えた。炸裂音と共に森の中から撃ち出されたのは投網。 強化繊維で編まれた捕縛用ネットである。そして間髪入れずに飛び出してくる人影。高いカモ フラージュ性能を持つ森林迷彩を施された装甲の持ち主が、肉厚のサバイバルナイフを片手に 網の中でもがく少年に襲いかかっていった。 ナイフは一切の容赦なくネットに突き刺さり、貫いた。そのまま2人はもつれあいながら地面に落下する。 ヨロイ軍団爆闘士ロビンケン、それが彼の名だった。森林迷彩とヘルメット、ガスマスクのような 仮面はどこか特殊部隊を思わせる。トラップの名手で、地形を生かした様々なトラップで敵を 追い込む様は密林の狩人と呼べるだろう。生真面目な性格で下らない娯楽に興味はなく、チューボと 同様に暇なときには鍛錬を欠かさず行っていた。 チューボが仮面の下で笑ったのは、訓練中に奇妙な音を聞きつけ近くまで様子を探りに来ていた ロビンケンの存在に気が付いていたからだ。 「そんな、ユーノ君まで………ヒィッ!!?」 チェーンバインドが消滅し自由の身となったチューボがキールを見下ろしていた。 思わず悲鳴を上げ防御魔法を使おうとするも、間に合わない。 「まったく手間をかけさせてくれる」 サクリ、と軽い音がする。 ゴミを片づけるような気安さでチューボはキールの体に刀を突き立て、 彼は相棒であるクラッド共々、仲良く血の海の中に倒れた。 「助かったぞロビンケン。…………どうした?」 礼を言うチューボだったが、がさごそとネットを探る ロビンケンの不審な動きに疑問を持つ。答えはすぐにロビンケンが教えてくれた。 「いない…」 「何?」 「あの小僧がいないんだ!やつめ、どこに消えた!?」 ロビンケンの言葉通り、網の中は空っぽだった。確実に仕留めたはずのユーノが綺麗サッパリ消えて いたためロビンケンは狼狽を隠せない。 「俺のネットはあの小僧を確実に捕らえたはずだ!だがナイフを突き立てたときにはもうどこにも いなかった、一体何がどうなっている!?」 「落ち着けロビンケン、あの小僧は魔法使いだ。何かオレ達の知らない技を使ったんだろう……ん?」 ふと、小さな黄色っぽいものがチューボの目に映った。ロビンケンの足元、ネットの端から顔を出した それはきょろきょろとあたりを探る内に、チューボと視線をハッキリ合わせてしまう。 顔しか出してないがイタチの仲間だろうか。チューボと目が合ってしまったイタチは石になったかの ように動かなくなる。 (………イタチ?) チューボの脳内に閃くものがあった。ブルチェックが持ち込んだ生物、魔法の存在、その生物を ゲート6から外に捨てに行ったブルチェック、帝王の危惧、魔法を使う敵、全てが今一つの線で繋がる。 「そいつだあああぁぁぁぁぁ!!!」 「キュウウウウ!!!」 チューボの叫びに呼応するかのように、イタチもまた叫びながら駆け出す。 「そのイタチだ、そいつを捕まえろロビンケン!いや、殺せ!!」 「了解した!」 ちょろちょろと逃げ回るユーノ。行われているのは捕まったら命はない死の鬼ごっこだ。 もはや魔法を使うことすら忘れて命がけで逃げ回るユーノの動きは、ここに来て鋭さを増す。 チューボとロビンケンが刀やナイフを振り回し、その命を絶とうとするもとにかく逃げ回って 捕まらない。そしてチューボとロビンケンがフェレットに変身したユーノに気を取られたこの時、 管理局側の撤退のシナリオは完成に近づいていた。 「バインド……!」 血だまりの中でキールが小さく呟くとともに、2人のヨロイ軍団員にバインドが巻き付く。 「何だこれは!?」 「貴様まだ生きていたか!」 瀕死の人間がデバイス抜きで放ったその捕縛魔法に大した威力はなく、彼らの筋力からすれば足止めに しかならないのは明白だ。だが今は、その足止めが出来ればそれで十分だった。 『ユーノ君、急いで!』 「はい!」 エイミィからの念話がユーノに最後の一滴まで力を振り絞らせる。 倒れ伏すキールとクラッドの元へ、早く、一刻も早く! 『所定位置に全員揃いました!』 『回収!』 『了解、回収します!』 一瞬の閃光の後、そこに2人と1匹の姿はなく残っていたのは血の海だけだった。 「消えた!?あいつら、瞬間移動を行ったのか?あれほどの傷で!」 「おのれっ!ここまで追いつめておきながら取り逃がしたなどと、帝王になんとお詫びをすれば いいのだぁぁぁ!!!」 戦いの終わった山中に、ロビンケンの驚愕の声とチューボの叫びが響き渡る。その声は、近隣の 野鳥や獣が恐れを成すほどであった。 「救護班、急いで!」 リンディの命令であらかじめ待機していたアースラの医療スタッフは、回収した2人の局員に 救命処置を行っていた。彼ら二人はまさに一分一秒を争うほど危険な状態だった。 「輸血、急げ!」 「脈拍が下がっています!」 クラッドとキールが医務室に運ばれていく様子を見ながらユーノは自分を責めていた。最初から 二人と協力していればこんなことにはならなかったかもしれない。網で捕らえられたときに驚いて チェーンバインドを解除しなければ、少なくともキールが致命傷を負うことはなかったはずだ。 (僕がもっとちゃんとやっていれば……) ユーノ・スクライアは責任感が強い。時に病的なほどのそれは、彼の育った環境に原因がある。親が いないユーノは部族皆の子として育てられた。その環境は決して不幸な物ではなかったが、幼いユーノ の心には常に不安が付きまとっていた。 『もし自分がいらない子供なら捨てられるのかもしれない』 スクライア一族の者が聞けば激怒するかもしれないことだが、ユーノは本気でそう思っていた。故に 彼はいつでも『よい子』であろうとした。自分のことは自分でやり、他人の助けとなれる様々な魔法を 覚え、遺跡発掘について必死で学んだ。その働きぶりは素晴らしく、大人達は彼を褒め、ついには 若干9歳にして発掘現場を一つ任されるほどであった。 ここで彼らにとって不幸なことが4つある。1つ目は、幼いユーノの練習用にと任せたごく小さな 発掘現場からジュエルシードという一級品のロストロギアが出土してしまったこと。2つ目は、 発掘されたそれが運搬途中で事故に遭い流出してしまったこと。そして3つ目は、ユーノがその 責任感からジュエルシードの回収に、スクライア一族秘蔵のデバイスであるレイジングハートを 持って一人で飛び出してしまったこと。最後に最も不幸なことは、ジュエルシードが流れ着いた 世界が地球であったことだ。多数の生物、人間が存在する世界でジュエルシードは容易にその力を 発揮し、恐るべき怪物を生みだして攻撃能力に乏しいユーノの命を奪いかけた。もはや独力での 解決は不可能だろうと判断したユーノは管理局に助けを求めたが、今度は地球に存在する恐るべき 組織、ネロス帝国によって二人の武装局員が瀕死の重傷を負わされた。 (全部僕のせいだ……僕がちゃんとやらなきゃいけなかったのに……) 前述の通り強い責任感の持ち主であるユーノは、クラッドとキールが死にかけているのは全て自分に 責任があると考えていた。あの時こうできていれば、という考えがいくつも頭をよぎり、最終的には 自分がジュエルシードを見つけてしまったばかりにこんな事になったのだ、という考えに行き着いて しまい、少年は自分を責め続けていた。 「ユーノ君、あなたの方はどう?怪我は?」 「僕は怪我なんてしてません、クラッドさんとキールさんをお願いします」 「何言っているの!あなたも危なかったんでしょ?さあ早く診せて…」 「僕はいいんです!!」 そういったわけで、酷く落ち込み憔悴した様子のユーノは自分に怪我がないか診ようとした局員を 振りきって走り去ってしまった。実際、彼には本当に怪我はなかったし、この場には居たくなかった。 床に残った血の跡が、『お前の罪だ』と言っているような気がしたからだ。 ネロス帝国本拠地ゴーストバンク、帝王が降臨した謁見の間ではガラドーによる任務報告が行われ ようとしていた。帝国初の魔法の実戦投入ということもあって一同興味津々であったのだが、 帝王も含めその場にいた者は全てガラドー達の様子に首を捻っていた。 「あいつら、なんであんなにボロボロなんだ?」 「確かガキ一人殺すだけだろ?一体何と戦ったっていうんだ」 ガラドーの装甲はいくらか損傷を受け、アルフもまた疲労した様子。影の1人に至っては仲間から 肩を貸してもらってようやく立っているという有様だった。 「ガラドーよ、報告せよ。一体何があった!」 「かしこまりました帝王!本日、我々は目標である伊集院唯をアルフの魔法によって拉致し、 これを抹殺しました。しかしその直後、時空管理局と名乗る魔法を操る者者に襲撃を受けたのです」 「何だと!?」 ガラドーは宙を舞うクロノ・ハラオウンを睨み付けながら、その戦力を測っていた。 (これが屋外なら空を飛べる奴が圧倒的に有利だが、ここは屋内だ。足場も多い、交戦も十分可能 だろう、だが…) ガラドーが警戒するのはクロノの攻撃能力だ。軽闘士に過ぎないとはいえ、影は仮にもネロス帝国で 強化と訓練を受けている戦士だ。それを初撃で3人まとめて倒すなど、尋常の腕前ではない。 それに、幼い外見に反しクロノからは一流の戦闘者のみが纏うオーラのような物を感じる。 紛れもなく強敵であった。 「これが最後通告だ。降伏する気はないんだな?」 いちいち癇に障る上から目線の物言いも、おそらくは実力に裏打ちされたものだろう。 「その前に聞いておこう、時空管理局執務官とは何だ?」 「時空管理局っていうのはこっちでいうケーサツみたいなもんだよ。……多分ジュエルシードを 回収しに来たんだと思う」 「それを知っている君はこの世界の住人じゃないな?結界もミッドチルダ式だったし、大方次元犯罪者に 作られた使い魔といったところか」 ガラド-の質問にはアルフが答える。だがその後に続いたクロノの言葉はアルフに到底承服できる物 ではなかった。 「ふざけんな!あの子は次元犯罪者なんかじゃ…」 「アルフ!!余計なことを口にするな!」 ガラドーの怒声は、頭に血が上ったアルフを一気に冷却した。 (そうだ、こっちの情報を管理局にもらしたらフェイトがどんな目に遭うか…!) 最悪の結末が脳裏をよぎり青くなるアルフ。その言動にクロノは大いに興味を持ったが、現状降伏する 様子のない相手、それも殺人犯とこれ以上問答する必要はないと感じたため実力行使に移ることにする。 「まあいい、話は後でゆっくり聞かせてもらう。……スティンガースナイプ!」 クロノ愛用のデバイス、S2Uの先端から発射された光弾が、不規則な螺旋を描きつつアルフに襲い かかる。敵は魔導師とそうでない者のコンビだが、まずこの場で先に倒しておくべきは重火器などを 持っている様子のないガラドーではなく、使い魔であるアルフだと判断したからだ。 「このっ……」 当たるとヤバイと判断したアルフはかわそうと大きく跳ねた。が、その瞬間である。 バチィッ! 「んなっ!いつの間に!?」 アルフの体をクロノの仕掛けておいたバインドが捕らえる。いったいいつ使っていたのか、それすらアルフには 分からなかった。 「やばっ!!」 誘導性能の極めて高いスティンガースナイプが身動きのとれない相手を外すことなどないが、 それは何の邪魔も入らなければの話だ。スティンガースナイプがアルフを撃ち抜こうとする最中、 ガラドーはクロノに攻撃を仕掛けていた。だが思考を並列処理し、戦場での多角的な対応を 可能とする執務官はそれを喰らうようなことはない。 「ラウンドシールド!」 キィンと甲高い金属の衝突音が響く。投げ放たれた4発の十字手裏剣はクロノが片手間に張った シールドで防がれていた。が、その結果はクロノを驚かせるには十分だった。ほぼ同時としか思え ない速度で立て続けに投げつけられたその小さな金属片は、ラウンドシールドに弾かれることもなく 突き刺さっていたのだ。 (どんな強度の物質だ?いや、どんな力で投げれば……) ドオォンッ!! 「うわあっ!?」 瞬間、クロノの思考は衝撃に揺さぶられた。ラウンドシールドに刺さっていた手裏剣が爆発したためだ。 シールドの破壊には至らないもののかなりの衝撃を受けたクロノは、シールドごと弾き飛ばされる。 同時に魔法の制御が乱れ、アルフに迫っていたスティンガースナイプはあらぬ方向へ曲がって床に激突し、 消滅してしまった。この隙にゆるんだバインドを破壊してアルフは自由の身となる。 (今のは何だ、爆弾か!?あの小ささでなんて威力だ!) 恐ろしい威力の質量兵器。ユーノから話には聞いていたが、実際受けてみるとその威力に戦慄を禁じ得ない。 立て続けに喰らえばその衝撃はバリアジャケットを貫いて、クロノの体をずたずたにするだろう。 「やはり相当の手練れのようだな……」 一方攻撃を防がれたガラドーには驚いた様子はなかった。この程度でやられるようなら彼の直感が 『強敵』と認識するはずはないからだ。だが、小手調べはここまで。ここからは本気だ。 「だが、この技はどうだ!」 その瞬間、ガラドーの姿が一気に増える。クロノだけでなくアルフもその光景に目を見開いた。 「幻術か!?いや、魔法は使っていない!これは一体!?」 「ぶ、分身!?」 ミッドチルダ式の魔法には、虚像を作り出して相手の目を惑わす幻術といわれる魔法が存在するが、 ガラドーの分身はそういった類の物ではない。肉体の改造と飽くなき鍛錬のみが為し得る奇跡の ような業だった。 「くそっ!魔力も無しにこんな真似を!」 クロノの驚愕をよそに、5人のガラドーは少しずつタイミングをずらしながらクロノに飛びかかった。 身軽なガラドーにとってクロノの浮いている『高さ』はアドバンテージとはならない。 虚実織り交ぜた短刀での攻撃が四方八方からクロノに襲いかかる。 (チャンスだ!) ここぞとばかりにアルフも攻撃を仕掛ける。ガラドーの攻撃の隙間を縫うように、二十発ほどのフォトン ランサーが発射される。図らずも上手くいった連携にアルフとガラドーは勝利を期待した。だが―――― 「この程度で落ちるほど執務官は甘くない!」 通じなかった。フォトンランサーはフィールドで受け流し、さらにはガラドーの分身を見切り実体のある 攻撃のみをシールドで弾く。並の魔導師ならば為す術もなく落とされるであろう連携をクロノは防いで みせたのだ。 (今のを防ぐのか!?) (畜生、やっぱり執務官には歯が立たない!どうにかして逃げないと…) 執務官クロノ・ハラオウンは恐るべき敵である。今のガラドーでは勝てぬほどに。 事ここにいたってついに彼は撤退を決意した。 「アルフ、脱出の魔法はあるか?」 「一応……でもあいつが許してくれるかどうか」 「許すわけがないだろう。君達は危険すぎる」 小声で交わしたガラドーとアルフの会話に、しっかり聞こえているのかクロノが割り込んでくる。 おそらくは視覚や聴覚といった感覚を強化する魔法を使っているのだろう。 「だから…完全に無力化してから連行する!」 その瞬間廃屋の中に漲るクロノの魔力。 「ウソだろ!?」 「これは…!」 まるで室内全てを貫かんとするがごとく、100以上の魔力刃が出現する。 あとは呪文を唱えれば魔力刃が雨のように降り注ぎ、目標を制圧するだろう。 全ての虚像もろとも撃ち抜けば、どれだけ分身しようが関係ない。 「スティンガーブレイド・エクスキューショぐッ……!」 魔法を放つ直前、いきなりクロノの呼吸が詰まった。紐のような物が首に巻き付き、クロノを絞め 殺そうとしている。同時にS2Uを持つ右手と左足にも何かが巻き付く。 「ガラドー様!ここは我らに任せてあなたは脱出を!」 「お前達!」 昏倒していたかに見えた3人の影が、隙を見て特殊ロープを投げつけクロノを捕らえたのだ。 「馬鹿な、もう目覚めて…うわああぁっ!!」 影達がスイッチを押すと電流がロープを伝い、クロノの体にダメージを与える。 その威力は装甲の厚い戦闘ロボットにもかなりのダメージを与えるほどだったが、バリアジャケットで 守られたクロノにはそこまでの効果はない。だが、集中を乱し大規模な魔法の行使を妨げる程度の 痛みは与えていた。 「くそ、このガキ化け物か!」 「構うな、時間を稼ぐんだ!」 3人の影は含み針や手裏剣でさらに攻撃するも、クロノは電流の痛みに耐えながら防御魔法で的確に 自分の身を守っていく。バリアジャケットを解除せず徐々に耐電撃仕様にシフトしていくことで、 その動きは目に見えてよくなっていき、影の攻撃は時間稼ぎにもならなくなりつつあった。 影達にも分かっていた。目の前のこの少年は今の自分達では勝てないと。そして彼があと少し呪文を 唱えれば魔法が完成し、頭上を埋め尽くす刃が降り注いで自分達が全滅することも。 「ガラドー様、お早く!」 「馬鹿な、お前達を見捨てて俺だけ逃げられるか!」 と、そこで何かを呟いていたアルフがガラドーに小声で話しかける。 「ガラドー。一瞬でいい、あいつに隙を作ってくれれば全員で逃げられるよ」 「……任せる」 「魔法陣が出たらあたしの周りにあいつらを集めてくれ」 「応!」 ガラドーはアルフの言葉を聞くと、指先を軽く何度か動かして影達に指示を送った。 一方バリアジャケットのプログラム切り替えが完了し、電撃のダメージがほとんど通らなくなった クロノは速やかに魔法を発動させようとしていた。詠唱が中断されいくらかの魔力刃は消滅したが、 大半はまだ頭上に残っている。 「スティンガーブレイド…」 その時クロノの眼前に丸い何かが投げつけられた。爆弾の可能性もあるため、シールドとフィールドを 二段重ねで張る。今度はどんな攻撃があっても魔法を発動させるつもりだった。 「エクス…」 その丸い何かが炸裂する。クロノの体に爆発の音も衝撃も来ない。ただ、もうもうと広がる真っ白い 煙が彼の視界を埋め尽くす。 (な、何だ!?) 「キューション…!?」 質量兵器と呼べるかも定かではない原始的な忍の道具、煙玉。想像以上のローテクで攻撃された クロノは、一瞬視界同様に頭の中も真っ白にしてしまう。爆薬仕込みの十字手裏剣のような部分的に 管理局の技術力を超えた武器や、使い魔のような魔法文明の落とし子を相手にしていたため その落差によるショックは大きい。 そして煙が広がると同時にクロノの体に巻き付いていたロープを引く力がなくなり、煙の向こうで アルフの魔力反応が強まるのを感じる。 (視界をふさがれても隙間無く攻撃すれば同じ事……いや、こいつら逃げる気か!) 「…シフト!」 敵の目的に気付いたクロノは慌てて魔法を発動する。だが、気付くのが遅すぎた。 スティンガーブレイドの着弾とほぼ同時に魔力反応と気配が消え失せる。 『転移魔法か!エイミィ、追跡は!』 『転移先は……ダメ!多重転移してる、追いきれない!』 スティンガーブレイドの何発かは手応えがあった。だが転送で逃げ切られては何の意味もない。 煙が晴れたそこには、もう敵の姿はなかった。 「くそ。なんて奴らだネロス帝国…」 アルフによって命を奪われた少女の亡骸だけが残る現場を見下ろして、クロノは苦々しげに呟いた。 みすみす犯罪者を取り逃がした悔しさが胸を占める。 ネロス帝国との最初の戦いは敗北であると、彼は思っていた。 「……それでお前らはおめおめと逃げ帰ってきたっちゅうんか。帝国の恥さらしやな!」 ガラドーの報告が一区切り吐いたところで、ゲルドリングが嫌味満点な口振りで糾弾を開始する。 この男は他の軍団に失態があれば、自分の所は棚に上げてその非をあげつらうことを常としていた。 「待て、ガラドーは伊集院唯の暗殺という目的は達成している。未確認の敵の情報を持ち帰った 点を鑑みても責められるいわれはないはずだ」 「帝国に刃向かう敵が出てきたら、命に替えてもそいつを仕留めるんが筋……」 「報告いたします!!」 ゲルドリングの言葉をぶった切って、暴魂チューボの大声が謁見の間に響き渡った。 「いきなりなんや、おい!」 「今し方、ゲート6付近で時空管理局と名乗る魔法使いどもと交戦しました!」 突然乱入してきたチューボの言葉に、どよめきが広がる。 「詳しく報告するのだチューボ!」 「はっ!本日、自主トレーニングの途中ゲート6付近で不審者を発見、これと交戦しました。 奴ら自身の語るところによれば時空管理局は異世界の官憲に当たる存在で、使い方次第では 地球を滅ぼす兵器にもなり得るというジュエルシードの回収任務にあたっているようです。 また奴らの中にはブルチェックが以前回収した小動物らしき輩がおり、帝国の情報も漏れている物と 考えられます。ゲートの付近に来ていたのがその証拠かと」 「ぬうう、やはりあの時の奴が!」 帝王は怒りを露わに声を荒げる。ブルチェックがこの場にいれば回路に掛かる負荷が増大しすぎて ショートしていたかもしれない。 「ロビンケンと協力し、3人のうち2人は深手を負わせましたが、奴らは瞬間移動を使用し脱出。 取り逃がしてしまいました」 「チューボ!お前は帝国の秘密を知る者を取り逃がしたというのか!」 「申し開きの言葉もありません!」 チューボは帝王の前に平伏しながら、懐から1枚のカードを差し出した。 「これは敵の所持していたデバイスです。管理局の技術を知るには良き品と考え、奪取して参りました」 「む……」 思わぬ戦利品に帝王の激昂は少しなりを潜める。 「現在ゲート6付近ではロビンケンが警戒を続けています。帝王、おそらくゲート6はその所在が 知られているはず。一刻も早い破棄を進言いたします」 「ふむ、そうだな……チューボよ、ロビンケンを呼び戻し、直ちにゲート6を抹消せよ」 「ははっ!」 帝王の命を受け、チューボは急ぎ足で退室していった。 「さて……」 帝王は右手でレイジングハートを弄び、左手に持った汎用ストレージデバイスを眺めながら思案していた。 (作戦の修正が必要だな…) 帝王ゴッドネロスは天才的な頭脳の持ち主である。それはネロス帝国の戦闘員の殆どが彼の手で作られて いることからも分かるし、また世界経済の大半を牛耳るに至った経営手腕からも分かる。その頭脳が今 高速で稼動し、新たなプランを生み出そうとしていた。 まず彼は機甲軍団の軍団長ドランガーに命を下す。 「ドランガー、ジュエルシードの探索はどうなっている?」 「発見の報は入っておりません」 「ならば機甲軍団は一旦全軍を呼び戻せ」 「はっ!」 続いて帝王はアルフに声をかけた。 「アルフよ」 「えっ!?あ、はい!」 「時空管理局がいかなるものか皆に説明せよ」 「わかっ…分かりました」 ともすれば普段の言葉遣いが出そうになるが、「貴様、帝王に対して不敬だぞ!」などと言われる羽目に なってはたまらないのでアルフは精一杯丁寧に返答する。 「ええと、まず時空管理局っていうのは……」 帝王自身はレイジングハートからある程度の情報を得ていたが、アルフの口から語られる管理局の姿は また違った角度から見たもののため、帝王の好奇心を十分に満たしてくれた。 そしてアルフの説明が終わった後である。戦闘ロボット軍団烈闘士ザーゲンが進み出て発言した。 「恐れながら帝王、このアルフが時空管理局と通じている可能性があるのでは?」 ドクロのような頭部に左手の大鎌、死神の異名を持つ男はアルフに冷ややかな視線を向ける。 だが助け船は意外なところから出された。爆闘士ガラドーである。 「いや、アルフに奴らと通じている様子はなかった。むしろ恐れている様子だったな」 ザーゲンはそれを聞いてガラドーとアルフを交互に見ていたが、やがて忍びのガラドーがそこまで 言うならば、と発言を取り下げた。それを見たアルフは、全員連れて脱出できたことでガラドーに 恩を売れたのではないかと思い内心で喜んでいた。 帝王は最後に、ゲルドリングを呼ぶ。 「ゲルドリングよ、お前達モンスター軍団には特別任務を与える」 「へえ、なんでもしまっせ」 「犬を連れてこい」 「は?」 一瞬、帝王が何を言っているのか分からなかったゲルドリングは目をぱちくりとさせる。 「犬、でっか?」 「そうだ、試したいことがある。早急に捕まえてくるのだ」 「お任せ下さい帝王。おうお前ら、帝王直々のご命や、気合い入れて行くで!」 そう言うと、ゲルドリングは配下を引きつれて謁見の間を出ていく。 「それでは本日はここまでとする。各員、時空管理局との戦いに備えて体を休めておけ」 『ははっ!!』 帝王の姿が消え、その日の会議はそれで閉会となる。 内容の濃すぎる1日を過ごしたアルフは、ようやく休むことが出来そうだった。 「まさか、ここまでやられるなんて……」 リンディは唸った。ユーノの話を聞きネロス帝国が恐ろしい相手であると認識していても、 正直ここまで武装局員が一方的にやられる程とは思っていなかった。 「完全に私の判断ミスだわ……。エイミィ、二人の様子はどう?」 「クラッド君はまだ予断を許さないそうです。出血が多すぎたそうで……。 キール君は峠を越えたようです。現場への復帰は当分無理ですけど」 「……そう。他の局員は?」 「すでに帰投しています。残念ながら成果はなかったそうですが」 「構わないわ、今は安全を最優先になさい」 そこまで報告を聞いてリンディはふう、とため息を吐いた。 「手痛い犠牲を払って得た成果が出入り口1つ、か」 「でも艦長、ここを監視してればネロス帝国の動きも掴めますよ」 「そうだといいんだけど…」 リンディにはそう思えなかった。見かけこそ若いもののリンディも管理局ではかなりのベテランだ。 長年培ってきたその経験が彼女に警告する、そんな甘い相手ではないと。 「艦長!目標に動きがありました!」 オペレーターであるランディの報告で、ブリッジクルーの視線がモニターに集まる。 モニターには、地中に格納中のゲートと、その付近で警戒を続けるロビンケンが映っていた。 ロビンケンがしゃがみこみ地面に向かって何かをやると、ゴーストバンクへと通じるゲートが 地表に姿を現す。 「へっへーん、一旦捕まればもうアースラのサーチャーからは逃げられないよ」 言いながらキーボードを叩くエイミィ。一挙手一投足も見逃さないつもりであった。 「どうやら向こうも帰還するようですね」 迷彩カラーの装甲がゲートの中に消えていくのを見ながら、アレックスが現況を語る。 「まあしばらくはここを見張って…」 ドオオォォォン!!! アレックスの言葉を遮るように、突如響き渡る轟音。画面の中ではゲートのあった場所から土煙が 立ち昇っている。 「一体何!?……ええ!?これって、まさか!」 「何があったのエイミィ、報告して」 サーチャーが集めたデータを整理して、エイミィは頭を抱えた。そこに示されているのは、苦労して 発見した監視対象の消滅だったからだ。 「地中より激しい振動を感知、おそらくは爆薬によるものと思われます。威力から見て、あの 出入り口を丸ごと爆破したのではないかと。……ホント、なんて奴らよ!」 「ばれそうになったから出入り口そのものを消滅させたってことなの…?」 そこに、扉を開けてクロノがブリッジへ入ってくる。 「どうやら、ネロス帝国というのは相当の曲者らしいな」 「クロノ君大丈夫?こっちから見る限り結構苦戦してたみたいだけど」 「クリーンヒットは1発も貰ってないよ。1発でもくらってたら今頃僕も医務室の世話になってる ところだが」 元気そうな息子の様子にホッとするリンディだったが、すぐに表情を引き締め『母親』ではなく 『艦長』としての顔でクロノに問いかけた。 「クロノ・ハラオウン執務官、ネロス帝国と交戦してみてあなたはどう思いましたか?」 「彼らは危険です。まず殺人という行為を当たり前のように実行に移すその精神。それに武装の レベルや戦闘技術も侮れません。ユーノの奴が言っていたとおり、質量兵器を中心とした一部の 技術では管理局を上回っている可能性は高いです」 そこで一旦クロノは言葉を切る。続けて何を言うべきか、彼にしては珍しく迷っている様子だった。 「だけど、どうにも妙でした」 「妙、というのは?」 「使い魔の存在が浮きすぎています。あの組織に次元犯罪者が絡んでいるとしたら、あまりに魔法への 備えがなさすぎる。あいつら、腕は立つのにまるで初めて魔導師と戦ったみたいにちぐはぐでした。 それにあの使い魔が何を言おうとしていたのか気になります」 「魔法を知らない現地の犯罪組織が、たまたまこの世界に来てた魔導師を捕まえた、なんてことないよね」 偶然とは言えエイミィの当てずっぽうな推理はかなり核心を捕らえていた。 もっとも今の彼らにそれを知ることは出来ないのだが。 「いや、まさかそんなことは…」 「肯定は出来ないけど否定する事も出来ないわね。まだ分からないことだらけよ、可能性を狭めるのは やめておきましょう。ところでエイミィ、ユーノ君はどうしているかしら」 「あー……部屋にいるみたいです。いきなりあれじゃあショック大きすぎですよね」 「同行した二人は瀕死の重傷、本人も殺されかけたわけだし……きっとひどく傷ついているわ。 あの子のケアのことも考えないと」 リンディ、クロン、エイミィはそろって深々とため息を吐いた。 「ホント、世界はこんなはずじゃないことばかりだ」 アルフは今ある理由で途方に暮れていた。 「腹減った…」 昼食は車の中でガラドーに分けて貰っていたのだが、夕食をどこでもらえばいいか分からず困って いたのだ。人ではないのだからモンスター軍団で食事をとるのが妥当でしょう、と秘書Kに言われて モンスター軍団のエリアに来てみたものの、「はあ?下っ端に食わせる飯なんかねえよ」「犬なんや からそのへんでネズミでも捕まえて食うたらどうや」などと心ない言葉を浴びせられた揚げ句食料を 得ることが出来なかったのだ。どうもいきのいい犬を捕まえるのに苦労しているらしく、同じイヌ科 であるアルフへの風当たりが厳しい。 (でもまあ、どっちみちあれは食べたくなかったしねえ) 思い出すのはモンスター軍団員がうまそうに食べていた食料。いや、あれを食料と呼んでいいものか、 モンスター軍団は大皿に山盛りになった白い泡のような物をうまそうに食っていたのだ。 (こうなりゃホントにその辺の山で何か捕まえて…) 「おおアルフ、ちょうどいいところにいたな。お前を捜していたところだ」 「…ガラドー?」 外出許可はどこでもらえばいいのか、と考え始めていたアルフにいきなり声をかけてきたのは 今日一日ですっかり見慣れた感のあるガラドーだった。相変わらず気配は感じなかったが。 「ついて来い」 「え?ああ、うん」 理由も言わず歩き出すガラドーに、反論する術を持たないアルフは仕方なくついていく。 その行き先は、ヨロイ軍団のエリアだった。 「よし、入れ」 「いったい何……え、これって」 ドアの中には広々とした空間があった。そこにはヨロイ軍団勢揃いか、と思うほど大勢のヨロイ軍団員と、 大きめのテーブルがいくつか、そしてなかなかに豪勢な肉を中心とする料理がたくさん用意されていた。 「こりゃ、いったい…」 「今日の戦い、お前がいなければ俺は影を犠牲にして逃げねばならんところだった。 これはせめてもの感謝の印だ」 「え…マジ?」 その時アルフ達が入ってきたのとは別の扉を開け、銀色の甲冑を纏う戦士が姿を現した。 その男、軍団長クールギンが食堂に入ってきた瞬間その場にいた全員が雑談をやめ、佇まいを整える。 クールギンは静かになった室内を通り過ぎると、何が起こるのかと内心ビクビクしているアルフの前 で歩みを止めた。 「私は凱聖クールギン、このヨロイ軍団の長を務めている。アルフよ、我が軍団の影を救ってくれた こと深く感謝する。我がヨロイ軍団は恩義には報いる主義だ。何か困ったことになったときは我が 軍団の者に相談するがいい。帝王の御意志に反しない範疇で力になろう」 「あ…その……ヨロシクオネガイシマスデス」 秘書Sから帝国のシステムについて簡単に説明を受けていたアルフはかなり驚いていた。凱聖といえば 帝王に次ぐ位置にある最高幹部のはず、その人物がわざわざ奴隷同然の扱いであるアルフに礼を言いに 来るのはアルフの常識では考えられない。相手が想像以上のVIPだったこともあってかなり緊張して しまったアルフは、使い慣れない敬語を使って片言の挨拶を返すのが精一杯だった。別段アルフは偉い 人間が苦手というわけではない。ネロス帝国の偉い人間の機嫌を損ねるわけにはいかない、という思い がアルフに緊張を強いたのだ。 「皆の者、今宵はアルフを虜囚ではなく客人として遇する。異議はあるか!」 『異議なし!』 「よし!ならば今宵は思う存分飲み、食らうのだ!新たな敵、時空管理局との戦に備え英気を養え!」 『応!』 かくして、アルフを交えての宴がヨロイ軍団で開かれたのであった。 「俺は暴魂チューボだ。お前達が戦った相手は若いが腕利きだったそうだな」 「ああ。執務官てのは管理局の中でもよっぽど腕の立つ奴でなきゃなれないエリートなんだ。 あの歳で執務官やってるってことは、あいつは天才ってやつだと思うよ」 「俺の戦った奴は腕はさほど大したことがなかったが、とにかく空を飛んでいるのがやっかいでなあ。 魔導師との戦い方を考えねば……。そうだ、アルフ。今度修行に付き合ってくれるか?」 「あたしで役に立てるなら喜んで」 「爆闘士ロビンケンだ。管理局という組織についていくつか聞きたい」 「あたしもあんまり詳しくは知らないけど、分かる範囲でいいなら答えるよ」 「助かる。まず、奴らの戦力規模はどれくらいだ?」 「管理局は次元世界に手を広げすぎて慢性的な人手不足らしいから、ここみたいな辺境の管理外世界には 次元航行艦単艦で来てると思うよ。一隻にどれくらいの戦力が乗ってるかまではちょっと……」 「雄闘バーロックだ。よろしく頼む」 「こちらこそよろしく」 「管理局が使う魔法について聞きたいんだが……」 「しかし、飯食うときでも仮面外さないのが結構いるんだねえ」 「別段不便はないさ、慣れているからな。口元さえ開けば食事はとれる」 「へえ……。そういや軍団長って人は全然食べてないみたいなんだけど」 「軍団長はいつもご自分の部屋で食事をとられる」 「そりゃまたなんで?」 「忠告しておこうアルフ、地球には『好奇心は猫を殺す』という言葉がある」 「ありがと……余計なことは考えないようにしとく」 「それでいい。特に帝王の身辺を探ろうなどとは考えんことだ。恩人を手に掛けたくはない」 「肝に銘じとくよ。……ええっと、あんたはなんて呼べばいい?」 「我々は影だ。個人を識別する名前など必要ない」 このように多くのヨロイ軍団員と交流を深めていたわけだが。 自分の手元にある大きな肉の塊を眺めながら、アルフはふと呟いた 「あたしだけこんないい思いしてていいのかな…」 宴に招待され今がチャンスとばかりに顔を売っていたアルフだが、未だ牢の中のフェイトを思うと 胸が痛む。 「どうした、好きなだけ食っていいんだぞ」 「フェイトのことが心配なんだよ。あの子、一人で寂しくしてないかな…」 その言葉を聞いて、一人の影が進み出た。 「軍団長、ビックウェインに差し入れを持っていこうと思うのですがよろしいでしょうか」 「なに、ビックウェインに?……ふ、そういうことか。いいだろう、許可する。奴も単調な任務で 暇を持て余しているだろう。退屈を紛らわせるものも何か持って行ってやれ」 「はっ!!」 言うが早いがその影はてきぱきと料理をまとめて部屋を出ていく。 「ガラドー、ビックウェインって…」 「牢の見張りをやっている戦闘ロボットだ」 「そっか。………ありがとう」 このネロス帝国を支配するゴッドネロスはまさに悪の権化だ。だけど、帝国を構成するメンバーは、 帝王ほど悪い奴らじゃないのかもしれない、そう思うアルフだった。 「なに、わしに差し入れ?」 「はい。もし必要なければ捕虜にくれてやるなり牢の中に捨てておくなり好きにしてくれ、 とのことです」 「ほう、これは……。分かった、好きにさせてもらう」 影の持ってきた包みを見て、大体の事情を察したビックウェインはそれ以上を聞かなかった。 「ところで、フェイトの様子はどうですか?」 「落ち込んではいるが今のところ健康状態に問題はないな」 「了解しました。それでは自分はこれで」 ビックウェインが呼び止める暇もなく、影はその場から姿を消す。 「あわただしい奴だな……。まあいい。フェイト、こいつはお前にやろう」 そう言ってビックウェインは、影の置いていった風呂敷包みを鉄格子の前に持って行った。 風呂敷をほどいた中からはタッパーに詰めた何種類かのご馳走と、数冊の本が出てくる。 「え?あの…だけど、これはあなたへの差し入れだって…」 フェイトには、何故自分がこんなものをもらうのかが理解できない。 「ロボットは飯を食わんよ。それにしても……わざわざこんなものが来るくらいだ、 アルフは上手くやっているようだな」 「アルフが!?」 「わしは今ここを離れられんが、今日何かしら戦闘があったことは聞いている。アルフがお前に 準じる強さを持っているというなら、働きを示せてもおかしくはない。もっとも、初日から 戦闘に駆り出された事には同情するがな」 目の前の少女がバーベリィを撃墜した事実を思い出しながら、ビックウェインは話し続ける。 「まあせっかくのもらいものだ。しっかり食べて体力を付けておけ」 「でも、その……私、こんなに食べられません……」 「食べられる分だけでいいから食べておくといい」 「……はい」 不自由極まりない身の上であったが、目の前のこのロボットが色々と自分に気を使ってくれて いることはフェイトにも分かった。無骨な戦闘ロボットらしく不器用ではあったが、その優しさが フェイトには嬉しかった。 (お父さんって、こんな感じなのかな…) ふと、知識でしか知らない単語がフェイトの脳裏をよぎった。それは母を裏切ってしまったと自分を 責め続ける少女に、ほんの少しだけあてられた暖かい光。あたかも血の池でもがく盗人が目の前に 垂らされた蜘蛛の糸に飛びつくように、フェイトはそこに縋ろうとしていた。母の下には帰れず、 使い魔とは連絡が取れず、世話係のウィズダムは悪い人間ではないがずっといるわけではない。 フェイトの閉ざされた世界には、他に救いがなかったから。 しばらくして、食事を終えたフェイトは風呂敷に入っていた本を開いてみた。 「………………………………」 「……どうした?」 無言で眉をひそめ、本とにらめっこするフェイトの様子を不審に思ったビックウェインは 思わず声をかけた。フェイトは何と答えていいのか迷っている様子だったが、やがて 僅かに頬を染めながらおずおずと答えた。 「……読めないんです」 「そういえば地球人ではないんだったな。なら本が読めないのも仕方なかろう」 どうやら字が読めないことを恥じているらしいフェイトを慰めると、ビックウェインは 1冊の本を手にとってみた。どうせ暇だし、子守の真似事をしてフェイトに本を読んでやるのも 悪くないかもしれないと思いながら。 「なんならわしが読んでやっても……」 タイトルを見て思わず絶句する。表紙には行書体で大きく『太平記』と書かれていた。 鎌倉幕府の滅亡から室町幕府の興り、南北朝の時代までを描いた軍記物語である。 「……ウィズダムにもう少し子供向けの書籍を手配させておこう」 「すみません……」 よく分からないが自分のせいかと思ったフェイトは反射的に謝ってしまう。これもプレシアによる 虐待の賜物だろう。ビックウェインがそのことに気付くことはなかったが。 「まったく、ヨロイ軍団の趣味は渋すぎていかん。せめて……」 小声で彼は怒りを露わにする。 「せめて現代語訳しておくべきだろうに!」 ――――論点が大きく間違っていた。 伝説の巨人ビックウェイン、戦闘以外は結構からっきしの3級品なのかもしれない。 ネロス帝国との初戦は管理局にとって苦い結果となった。 心に傷を負ったユーノは、全てを忘れるためにがむしゃらに働く。 だが、アースラの総力を結集しても帝国の正体は全く掴めなかった。 一方帝王ゴッドネロスは恐ろしい計画を着々と進めていた! 次回、魔法帝王リリカルネロス 「ここは地の底、ゴーストバンク」 こいつはすごいぜ! 提 供 桐原コンツェルン ヨロイ軍団 時 空 管 理 局 このSSは、野望をクリエイトする企業、桐原と 和の心を愛するヨロイ軍団、 ご覧のスポンサーの提供でお送りしました。 前へ 目次へ 次へ
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魔法少女リリカルなのはA s PORTABLE -THE GEARS OF DESTINY- キャラゲーと侮るなかれ。ストーリーもしっかり練られた新感覚格闘ゲーム EDRTA 自己ベスト…1:06:22 (2012/10/5) 放送ベスト…1:09:43 (2012/6/26) ルール 計測開始 PSPトップ画面でUMDを選ぶ瞬間 計測終了 【ファイナルシークエンス】クリア表示 各種記録 2012年 日付 タイム 乙箇所 備考 6/7 1 33 09 6-3 3乙 6-4 1乙 11-2 6乙 放送外 6/9 1 21 23 6-3 2乙 6-4 3乙 11-2 4乙 放送初通し 6/11 1 11 56 6-2 1乙 11-2 1乙 6/26 1 09 43 6-4 2乙 11-2 1乙 現状放送ベスト 6/28 1 14 26 6-3 4乙 6-4 2乙 実質お通夜 8/22 1 18 36 6-2 1乙 6-3 4乙 11-2 2乙 放送外 久々すぎてgdgd 8/29 1 17 53 6-3 3乙 6-5 1乙 11-2 2乙 放送外 9/4 1 07 45 6-4 2乙 放送外 10/4 1 07 06 6-4 1乙 放送外 10/5 1 06 22 8-4 1乙 11-1 1乙 放送外 現状自己ベスト ユーリRTA 自己ベスト…1:41:55 (2012/6/14) ルール 計測開始 PSPトップ画面でUMDを選ぶ瞬間 計測終了 【ユーリ・エーヴェルヴァイン】が選択可能になりました の表示 各種記録 2012年 日付 タイム 乙箇所 備考 6/12 1 59 39 6-3 2乙 6-4 4乙 10-2B 1乙 11-2 2乙 放送外 6/14 1 41 55 6-3 1乙 10-2B 1乙 11-1 1乙 放送唯一の通し 現状自己ベスト スキップ禁止EDRTA 自己ベスト…4:00:17 (2012/6/24) ルール 計測開始 PSPトップ画面でUMDを選ぶ瞬間 計測終了 【ファイナルシークエンス】クリア表示 各種記録 2012年 日付 タイム 乙箇所 備考 6/24 4 00 17 6-4 1乙 現状自己ベスト 6/30 4 13 58 6-4 2乙 第5回RTA売名祭り CG100%RTA 自己ベスト…3:02:38 (2012/6/12) ルール 計測開始 PSPトップ画面でUMDを選ぶ瞬間 計測終了 100%コンプリートにしたCG Galleryを表示 CG DESTINY100%RTA 自己ベスト…4:24:31 (2012/6/12) ルール 計測開始 PSPトップ画面でUMDを選ぶ瞬間 計測終了 CGとDESTINYをコンプリートしタイトル画面に戻った瞬間
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「つまんないなぁ。」 その日、高町ヴィヴィオは学校から帰った後退屈そうにしていた。それもそうだ。宿題もない面白い事もないママも仕事でいないの三拍子が揃っているからだ。 ボーッとしていたその時、突然ヴィヴィオの前に青いクリスタルが現れたかと思うと、体を淡い光が包んだのだから…。 「ママ!助けて。」 ヴィヴィオはそう叫んだ。だが次の瞬間、ヴィヴィオはその世界からいなくなった。 同じ頃、ここはナンバーズの更生施設。チンクは休憩時間に散歩をしていた。ふと、足元を見ると青いクリスタルのカケラが落ちていたのだった。 「何なんだ、これは。」 帰ってギンガにでも聞こう、そう思い、帰ろうと振り向いた時、チンクの体は淡い光に包まれ、チンクもまた、ヴィヴィオと同じ様にこの世界から消えた。 その頃、管理局機動6課のオフィス。アギトは資料の作成に四苦八苦していた。 「クソッ、上手くいかねぇ。」 その傍らにはヴィヴィオ達の近くにあったクリスタルのカケラがあった。 それは、ルーテシアにあげようと思っていた物だった。アギトはそれを手に取り呟いた。「ルールー喜ぶだろうな。アッ、アレ?」 しかしアギトは気付いた自らの体が淡い光に包まれたことに。 そしてアギトもこの世界から消えていった。三人が消えた直後、ミッドチルダは黒い闇に包まれた。そして、機動6課それとチンク以外のナンバーズは闇に取り込まれていく。 次々と取り込まれていく仲間達。 なのははこう叫んだ。「ヴィヴィオォー。」一方、ここはとある次元にある、ポップスター。ヴィヴィオ達三人は草原の上に倒れていた。 「起きてよ。ねぇ起きて!」 「う、う~ん。」 ヴィヴィオが起き上がるとそこには、ピンクの光が漂っていた。 「ここはどこ。あなたは誰なの。」 「ここはポップスター。私の名前はリボン。ごめんなさい巻き込んでしまったみたいね。あなたとそこにいる二人を。」 「私は高町ヴィヴィオ。それとそこにいる二人って誰?」 振り返るとそこには、アギトとチンクがいた。 「そこにいる二人ってまとめんな!私には、烈火の剣精アギトって名前があるんだ。」 「私はナンバーズの5番チンクだ。何が起こっているのか、説明してもらおう。」 チンクは、スティンガーを構えた。 「待って!説明するわ。あなた方が何故ここに来たかというと、あなた方の拾ったクリスタルを転移させたからなの。」 「何故、転移させる必要があった。」 「それは、あなた方の世界を闇が覆ってしまったからなの。」 「何ッ!じゃあ、妹達はどうなったんだ。」 「ママは、ママは!」 「たぶん、闇に取り込まれたんだと思う。」「そんな!」 「ママ…。」 「闇に取り込まれたら闇の中心に行くんだと思うの。どうなるかはわからないけど。」 「闇の中心…。」 「そこに行けばママに会えるんだよね。」 「えぇ、そうよ。」 「だったらママを助けに行く!」 「無理よ!道中は危険なのよ!とても行けっこないわ。」 「それでも行く。だってママは一度私を助けてくれたから今度は私が助けなきゃ。」 「そうだな。ここで待ってるよりはマシだ。」 「仕方ねぇ。お前らだけじゃ心配だから、このアギト様も着いてってやるよ。」 「分かったわ。案内してあげる。でもそこに行くためにはクリスタルのカケラがないとクリスタルの力だけがその場所に導いてくれるの。」 「そのクリスタルのカケラを集めればいいんだな。楽勝だぜ!」 「そんなに簡単じゃないわ。クリスタルのカケラは魔獣達が持ってるのよ。」 「魔獣って何だ?」 「闇の力で作られたモンスターよ。魔獣はとても強いわ。あなた達だけじゃ殺されてしまうわ。」 「でもなぁ。て、ヴィヴィオ!何だ、そのピンクの丸い生物は!」 アギトは、ピンクで丸い生物を連れたヴィヴィオに言った。 ヴィヴィオは満面の笑みで答えた。 「そこに居たの。で、お友達になったんだ。」 「お友達ってなぁ。そいつが魔獣かもしれないじゃねぇか。」 「違うわ!その子は私の友達で魔獣と戦っている、星の戦士の最後の一人にして最強の戦士カービィよ。」 「最強?この丸い生物がか?」 チンクは丸い生物カービィを指差すと言った。 「えぇ。闇の魔獣の中でも最強クラスのナイトメアを倒したのよ。」 「マジかよ…。」 「でもそれが本当ならば心強い。早速、出発しよう。」 「それじゃあ、ママの所にレッツゴー♪」 「大丈夫かよ…。」 「ペポ?」 「ごめんね、カービィ。またあなたの力を借りるわね。」 「ポヨ!」 「ありがとう、カービィ。」 こうして、烈火の剣精と戦う為に作られし悲しき少女達は、最後にして歴代最強の星の戦士とクリスタルの妖精に出会ったのだった。 星のカービィリリカル次元を超えた出会い プロローグ 「少女と星の戦士」 ~fin~ next 第1話 「星の願いと絆」 目次へ 次へ
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最新話 我、使命を受けし者なり 契約のもと、その力を解き放て 風は空に、月は天に そして不屈の心はこの胸に——— この手に魔法を! レイジングハート、セットアップ! あらすじ 遠野家当主の遠野秋葉は、屋敷の書庫で見覚えの無い宝玉を見つけた。 秋葉をマスターと呼ぶその宝玉は、レンが危険な目に遭うと忠告をしてきた。 秋葉はその言葉を信じて魔法少女へと変身し、レンの元へと駆けつけるのであった。 解説 遠野秋葉を魔法少女にしてみたら・・・というストーリー。 タイトルからもわかるようにリリカルなのはが元ネタ。 ただ、原作に沿っているかと言われたら盛大にぶん投げていたり。 Aパート、アイキャッチ、Bパート、次回予告と、アニメ的な動画構成になっている。 出演キャラクター 主人公 + ... 遠野秋葉 高校生で遠野家当主。ひょんな事から飛散したジュエルシードを回収することに 知識が偏っているのはご愛敬。ある程度は原作準拠だし レイジングハートの力で魔法少女に変身する 遠野家 + ... 遠野志貴 秋葉の兄。伝奇茸成分は大幅削除の他は至って普通の志貴 琥珀 遠野の屋敷の使用人 翡翠 遠野の屋敷のメイドさん。 裏でこっそりと小説家をしている。 レン 黒い方だけど喋る。レイジングハートの本来の持ち主であったがドジっ子故に解約される。 メカヒスイ 琥珀の作るオートマタ アルクェイド 遠野家に転がり込んでくる女優。女優? レンとは過去に因縁がありそうだが……? 周囲の人々 + ... 月宮あゆ 秋葉の同級生。立場的にはなのは 本田飛鳥 秋葉の同級生。立場的にはすずか 朝倉涼子 秋葉の先輩。 弓塚さつき 秋葉の先輩。謎のはらぺこ属性付与 七夜志貴 遠野志貴の双子の弟。紅魔館在住 謎の組織 + ... 白レン 組織のボス。いわゆる社長 ネコアルク 普通の会社なら一般社員。下っ端だが猫 怪人蜘蛛男 動物愛護に燃える男 いさぎよく引き下がる男 アドラー 普通の会社では部長にあたる人。 社員が猫なので汚れ役は大体彼の元に エレクトロゾルダート いわゆる戦闘員 ムラクモ 普通の会社では専務にあたる人 05話において魔法少女に勧誘された人たち カティ タマラ 天海春香 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン その他 + ... 01話 + ... うどんげ 極東航空の添乗員。苦労をしている ネコアルク・カオス 飛行機の旅客 幾度となく騒ぎを起こしているようである リュウ ジュエルシードによって凶暴化していた格闘家 02話 + ... メイドさん 喫茶店「ル・マン」のメイド。ニコニコとした笑顔のままで過激で容赦のない言葉を言う 進藤さつき リポーター 犬走椛 ディレクター 03話 + ... 安栖頼子 翡翠の担当編集者。本来はアルカナムー希望 霧雨魔理沙 賞の受賞者 西行寺幽々子 ある時は大食いタレント、ある時は白玉楼ケーブルテレビの社長、またある時は墓地の管理人。しかしてその正体とは―― ナンバーナイン パーティ会場であるものを盗み出す、が… ルガール運送の人 倉田佐祐理 現・ルガール運送社長。 夫とは既に死別 マチュア バイス いわゆる社長秘書の二人 04話 + ... 紅魔館在住の人々 パチュリー・ノーレッジ 軋間紅摩 05話 + ... チルノ 博麗霊夢 マユラ ライバル枠 Unknown 06話 + ... 水橋パルスィ 地霊殿の案内役 古明地さとり 火焔猫燐 橙 八雲の使い 柏木千鶴 秋葉の旧知 姫海棠はたて 文々。新聞社の社員 因幡てゐ 射命丸文 舞台裏 + ... シエル先生 遠野四季 解説役はこの二人。要はネロア被害者友の会 コメント + ... 2話を見かけてついカッとなって作った。後悔はしてないが記事の出来は反省している。 -- 名無しさん (2010-05-15 09 23 29) よく作った。乙 -- 名無しさん (2010-05-15 10 39 48) 解説が増えてる。乙 -- 名無しさん (2010-05-16 02 07 34) どうでもいいが同級生がともにDカップなのは何故?偶然?それとも故意(秋葉イジメ)? -- 名無しさん (2010-05-16 03 10 14) ↑そこはお約束でしょ なのちゃんなのかと思ったらやっぱり魔砲少女の方なのね -- 名無しさん (2010-05-16 06 49 11) ↑しかし中の人はなのちゃんという矛盾。というかもしかしてネタ元これか? -- 名無しさん (2010-05-16 15 06 22) なるほどなるほど、歳はいっているが胸は少・・・・おや、誰か来たようだ -- 名無しさん (2010-05-16 16 55 22) 秋葉様はスレンダーかわいいからいいんだ 本人が気にしてるところがまたいいんだ -- 名無しさん (2010-05-16 18 38 14) 自分の作品のページが作られるとは、奇跡みたいだねぇ。あーうー。ただ、内容はちょいちょい修正するかも -- 柏原まるは (2010-05-17 02 34 25) ↑どうぞどうぞ。視聴者にはわからない匙加減とかあると思いますし -- 立てた人 (2010-05-17 03 10 35) だれかとらハなのはも作らんかねぇ。必殺技とかほとんど久遠任せになりそうだが。 -- 名無しさん (2010-07-18 14 40 58) ↑ストライカーで兄と姉と居候二名が乱入してくるんですね、わかります。12Pは画面内に全員いるとかのカオスを期待したいry -- 名無しさん (2011-06-25 01 33 34) 05話までの人物を修正、暫定版。 -- 柏原まるは (2011-09-24 02 24 52) 名前 コメント マイリスト マイリスト
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ヒロイン別短編 - 魔法少女リリカルなのは フェイト・テスタロッサ やらない夫は不思議な人形を手に入れたことでロリコン扱いされるようです オリジナル 恋愛系 投下日:2010/06/27(日) 八神はやて やらない夫は熱くなったり寒くなったりするようです オリジナル 恋愛系 投下日:2010/06/20(日)
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目次 基本情報 概要 攻撃武器:粉砕 ステータス 昇級データ 訓練コスト 治療コスト アップデート履歴 ギャラリー コメント 基本情報 母マンモス 正式名 懐いた母マンモス 英語名 Mammoth Matriarch 英語正式名 Tamed Mammoth Matriarch 内部ID s_mammoth_player_adult ユニットタイプ critter 属性 動物 訓練施設 動物訓練所 プレイヤー必要レベル 35 訓練施設の必要レベル 1 遮断 遮断 防御 ベース _85% 100% _75% 125% 耐性 極寒 概要 概要、使用感を募集中。 攻撃 武器:粉砕 粉砕 弾薬 ∞ +続きを表示 踏む 内部ID mammoth_1shot 攻撃アイコン ダメージタイプ 射程 1-1 射程圏 直接 攻撃対象 地上 使用火薬数 0 補給時間 1ターン 武器冷却時間 1ターン 装甲貫通力 40% 2ndDMG% 0% DMG_distraction 0, Bonus 0% 備考 ランク 1 2 3 4 5 6 ダメージ 117-143 128-157 140-171 152-185 163-200 175-214 攻撃力 36 41 46 51 56 61 基本大打撃率 5% 5% 5% 5% 5% 5% 【攻撃位置】選択可能マス 【攻撃範囲:選択】減衰率 1.00 【拡散範囲】なし 踏みならし 内部ID mammoth_9wide 攻撃アイコン ダメージタイプ 射程 1-2 射程圏 直接 攻撃対象 地上 使用火薬数 0 補給時間 3ターン 武器冷却時間 1ターン 装甲貫通力 40% 2ndDMG% 0% DMG_distraction 0, Bonus 0% 備考 ランク 1 2 3 4 5 6 ダメージ 99-121 109-133 119-145 129-158 139-170 149-182 攻撃力 28 33 38 43 48 53 基本大打撃率 5% 5% 5% 5% 5% 5% 【攻撃位置】選択可能マス 【攻撃範囲:選択】減衰率 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 【拡散範囲】なし ステータス 昇級データ ステータス ランク 1 2 3 4 5 6 必要SP N/A 8,960 20,160 44,800 100,800 351,225 HP 550 605 (+55) 660 (+55) 715 (+55) 770 (+55) 825 (+55) 勇敢さ 50 55 (+5) 60 (+5) 65 (+5) 70 (+5) 75 (+5) 防御 30 35 (+5) 40 (+5) 45 (+5) 50 (+5) 55 (+5) 回避 15 20 (+5) 25 (+5) 30 (+5) 35 (+5) 40 (+5) スロット 2 2 2 2 2 2 ダメージ 0% 10% 20% 30% 40% 50% 攻撃 0 5 10 15 20 25 大打撃率 0% 0% 0% 0% 0% 0% 昇級コスト N/A 4h30,4641 12h86,3605 1d219,68010 2d544,03220 2d1,276,2705 昇級報酬 N/A 1,700 2,900 4,200 5,800 7,600 撃破SP 128 144 160 180 196 212 撃破Gold 640 720 800 900 980 1060 PvPコスト 32 36 40 45 49 53 更新:2013/11/30 訓練コスト 検証中のため数値に誤差がある可能性があります。 動物訓練所 レベル 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 時間 16h48m 15h27m21s 14h 12h36m 11h12m 9h44m38s 8h24m 7h12m 5h36m 4h12m ナノポ 60 60 60 60 60 60 60 60 60 60 治療コスト 検証中のため数値に誤差がある可能性があります。 通常 レベル 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 時間 3h30m 3h30m 3h30m 3h30m 3h30m 3h9m 2h48m 2h27m 2h6m 1h24m Gold 24,000 20,000 16,000 14,400 12,800 11,200 10,286 9,600 8,800 8,000 牙 3 3 2 2 2 1 1 1 1 1 ハイテク レベル 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 時間 3h9m 3h9m 3h9m 3h9m 3h9m 2h48m 2h27m 2h6m 1h45m 1h3m Gold 20,800 16,800 12,800 11,200 9,600 8,000 7,200 6,400 5,520 4,800 牙 3 2 2 1 1 1 1 1 1 1 更新:2013/11/30 アップデート履歴 x.x導入 ギャラリー コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る ランク6でHP800超えは凄い、範囲攻撃もかなり痛い -- (名無しさん) 2014-08-18 11 53 50 最新の10件を表示しています。 wikiタグ critter ユニット 動物 極寒耐性